研究課題/領域番号 |
08308031
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
環境動態解析
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
中西 正己 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (60025434)
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研究分担者 |
杉山 雅人 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (10179179)
中山 英一郎 滋賀県立大学, 環境科学部, 助教授 (50108982)
大久保 賢治 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (50135612)
占部 城太郎 京都大学, 生態学研究センター, 助教授 (50250163)
熊谷 道夫 滋賀県琵琶湖研究所, 主任研究員 (40234512)
紀本 岳志 (財)海洋科学研究所, 研究員
東 正彦 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (40183917)
和田 英太郎 京都大学, 生態学研究センター, 教授 (40013578)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
21,700千円 (直接経費: 21,700千円)
1997年度: 10,300千円 (直接経費: 10,300千円)
1996年度: 11,400千円 (直接経費: 11,400千円)
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キーワード | 琵琶湖 / 沈降粒子束 / 生物生産 / 動物プランクトン / 植物プランクトン / バクテリア / 気候変化 / 食物網 / リン / 鉛直輸送 / 基礎生産 / 炭素 / 降雨量 / 脂肪酸 |
研究概要 |
植物プランクトンによって生産される有機物は食物網に取り込まれ、一部は高次生産へ、一部は分解され、他は湖底へ沈降する。したがって、有機物の湖底への輸送、すなわち沈降粒子束は湖沼の生物過程を反映するものと考えられる。本研究は、地球環境変動に対する水界生態系の応答を理解するため、琵琶湖において生物生産と分解過程における律速要因を解明するとともに、沈降粒子束と食物連鎖との関係を明らかにすることを目的として行った。得られた結果は下記の通りである。 1)基礎生産は5m以浅ではリンに、それ以深では光に律速される。2)細菌による有機物分解は表水層ではリンに、深水層では温度に律速される。3)沈降粒子束は基礎生産の12%程度であり、内生性有機物の殆どは有光層内で動物プランクトンや細菌に消費される。4)沈降粒子束の20〜30%は底生生物(ヨコエビ)の純生産として利用される。5)ただし、沈降粒子束は季節により異なり、そのピークは外部由来の物質による場合と内部生産物質による場合がある。前者は降雨が多い時、後者は動物プランクトンが少なくケイ藻などの大型植物プランクトンが増殖したときに見られる。 以上のように、琵琶湖の生物生産・分解速度と沈降粒子束は光-温度などの物理環境や食物網構造に影響されると同時に、集水域から運ばれる栄養物質(栄養塩・有機物)にも共役的に強く依存していることが明らかとなった。これらの結果は、降雨量や光環境を支配する気候変化によって生産・分解速度や湖底への物質輸送量が大きく変化することを示している。
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