研究分担者 |
河田 佳樹 徳島大学, 工学部, 講師 (70274264)
馬場 則夫 大阪教育大学, 教授 (30035654)
大松 広伸 国立がんセンター東病院, 呼吸器科, 医員(臨床)
江口 研二 国立病院四国がんセンター, 内科, 副院長(研究職)
森山 紀之 国立がんセンター中央病院, 放射線科, 部長(研究職)
佐藤 均 東芝医用機器技術所, 主査(研究職)
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配分額 *注記 |
10,100千円 (直接経費: 10,100千円)
1998年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1997年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1996年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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研究概要 |
近年,肺がん死は急増している.これは男性において胃がん死を越えて第一位となり,女性においても第二位となっている.肺がん克服は大きな社会問題となってきている.がん克服には早期発見して早期治療することが求められている.平成10年4月に厚生省の研究班によるがん検診の有効性に関する報告書によると,肺がん検診については現行方式では十分な成績が得られているわけでないとして,新技術の導入が必要とされた.ここでは,高速ヘリカルCTを導入した肺がん検診の有効性を数千人規模の検診実験で実証してきた.このために,ヘリカルCTを含んだデジタル診断環境下で数千人単位の膨大なCT像を対象にした早期肺がん候補の存在診断を効率よく検診支援をする技術を開発してきた.それらの成果を要約すると,3次元CT像から早期肺がん候補を自動検出する技術を開発して臨床テストで有効性を評価した.これを検診医の診断能と比較すると読みすぎがやや多いが同程度の診断能を示し,検診医と自動診断による2重読影方式を採用すると肺がん候補の見落としがほとんどないことが確認された.また,肺がん候補を発見するとこれが良性か悪性かの鑑別が求められる.CT検診よって肺がん候補が小型化するに従って生検技術は難易度が高くなり,すべての肺がん候補を検査することは多大な労力が求められる.上記の存在診断で早期肺がん候補を発見した後,その付近を精査モードの3次元CT像を用いて肺がん候補の質的診断を行った.その手法はパターン認識の技術を用いて良悪性の特徴量を抽出して自動分類を行った.その成果の要約を述べると,2cm以下の小型良悪性100サンプルに対して識別実験を行った.約80%の正答率を示して検診医の診断能より優れた診断能を得た.研究推進することによってさらに高い結果を得ることが期待できた.
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