研究課題/領域番号 |
08309010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
広領域
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研究機関 | 山口大学 (1997) 岡崎国立共同研究機構 (1996) |
研究代表者 |
三室 守 山口大学, 理学部, 教授 (40142004)
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研究分担者 |
嶋田 敬三 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80112473)
植田 邦彦 金沢大学, 理学部, 教授 (60184925)
郷 通子 名古屋大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70037290)
藤吉 好則 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80142298)
久堀 徹 東京工業大学, 資源化学研究所, 助教授 (40181094)
七田 芳則 京都大学, 理学部, 助教授 (60127090)
緒方 武比古 北里大学, 水産学部, 助教授 (00104521)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
1997年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1996年度: 5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
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キーワード | 蛋白質集合体の対称性 / 系統・進化 / 蛋白質立体構造 / 構造-機能相関 / モデュール構造 / 対称性 / タンパク質 / グロビンファミリー / モジュール / 形 |
研究概要 |
光合成、視覚などのエネルギー変換、情報変換過程で機能する蛋白質集合体でしばしば観察される蛋白質分子の対称構造の意味を、(1)機能発現のための必然性、(2)起源が異なる蛋白質の系統性、のふたつの観点から考察した。具体的な解析のポイントは、(1)補欠分子間の相互作用、(2)ドメイン、さらにモデュール構造であった。解析の対象として、光合成系反応中心(C_2対称)、アンテナ複合体(C_3対称)、ロドプシンファミリー(C_3対称、対称性は不変)、対称性と同じ意味で重要な「対称性の破れと機能発現」の観点から、ATPase(偽C_3対称、対称性は不変)を考察した。 光合成アンテナ系の場合、対称構造を取ることは最も容易に光を集める効率を高めることが可能な方法である。しかしこれを機能発現の「必然性」として理解できる例は多くはない。例えば、フィコビリン蛋白質はグロビン蛋白質のN末端側にヘリックス構造を加えて、グロビン蛋白質とは異なる対称性を確保し、同時に機能発現のために色素間での相互作用を可能にしたケースである。この場合、基準振動解析から構造的な必然性を証明することができた。 ATPaseは,機能の発現のためにその対称性を破ることが必然であることが最近明らかになった3次元構造からも理解された。 班会議での結論は、この課題は今後,蛋白質の3次元構造が集積する中で、機能と密接に結び付いた課題であり、長期的な展望に立って継続する必要があることが確認された。
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