研究概要 |
燃焼科学の最新の成果を新しい燃焼技術の開発に活かすためには,最近著しい進歩を遂げている数値計算技術を燃焼科学の成果に結び付け,数値計算によって個々の燃焼過程を性格に再現し,さらにその予測をも可能にする手法を開発することが必要である.重点研究を目指す準備段階として,各技術分野における現状とそれに対応する科学の成果について調査を行い,さらにそれに基づいての問題点の整理を行い,数値燃焼工学の確立を図る方策について総合的に検討した. 特に,数値燃焼工学の確立を目指し,燃焼過程を数学的に記述する理論モデルについて,実際の燃焼技術において重要な次の5つの分野を取り上げた. 乱流燃焼(平野,吉田,竹野),超音速燃焼(藤原,新岡,林),噴霧燃焼(水谷,高城,梅村),エンジン燃焼(池上,広安,河野),石炭燃焼(大竹,岡崎) これらのグループでは,対応した燃焼過程の本質についての討議を行い,これに基づき,その過程を記述する理論モデルを構築した. さらに燃焼過程における化学反応機構が果たす役割の重要性を考慮し,個々の燃焼過程における素反応の役割を検討し,その過程を記述するための反応機構について,上記5つのグループに助言を与えるための化学反応のグループと,提案された理論モデルに基づき数値計算を行う上での問題点を検討し,最適な解法について助言を与えるための数値解析法のグループもつくった. 化学反応(佐野,幸田,福谷),数値解法(宮内、桑原、山下) 以上の7つの専門家グループを中心にした総合研究を次の方法で行った.最初に各グループ毎に個別の専門家会議を開き,そのグループとしての最初の結論をまとめた.この結論を全体会議で討議し,全体としての結論をまとめた.
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