研究分担者 |
石田 清仁 東北大学, 工学部, 教授 (20151368)
江見 俊彦 東北大学, 素材工学研究所, 教授 (30250822)
工藤 昌行 北海道大学, 工学部, 教授 (00001248)
大中 逸雄 大阪大学, 工学系, 教授 (00029092)
新山 英輔 東北大学, 工学部, 教授 (50198420)
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研究概要 |
材料は工業技術の基盤であり,鉄鋼を中心に材料を高度化し社会基盤を更なる安全生を有するようにと期待することは,今尚極めて大きい。地球環境の保全からCO_2対策・廃棄物対策・省エネルギー対策などが極めて深刻かつ焦眉の急として声高に叫ばれている。これを材料科学・材料工学の観点から見ると,耐熱合金の開発,高強度化,耐摩耗・耐酸化・耐熱材料などの多用途極限環境材料の開発など地道で着実な努力が要求されている。一方,合金開発は莫大な試行錯誤の結果生まれてきたものが大部分であり,「やってみなければわからない」状態であった。他方,材料の強度・靱性・信頼性に対する要求は,純度・組織粗さ・構造の完全さの内から1つ以上をメソスコピックに制御することを要望されるに至っている。核発生・結晶成長・析出などが順次あるいは同時に生じる凝固プロセスのメソスコピックな制御が新たな材料の創製ならびに材料の信頼性の格段の向上をもたらす可能性が拓けてきた。このような状況を踏まえて本総合研究では凝固・結晶成長のメソスコピックな物理現象をより深く理解し,その制御法を探索するとともに,新しい物性特に耐熱・高強度高靱性を有する新しい材料の可能性を提示し「メソスコピック凝固プロセッシング」と呼ぶことが出来る新しい研究分野を創出することを目的とし,日本金属学会・鉄鋼協会・鋳造工学会・学振19委員会の開催にあわせて会合を随時重ねてきた.最初に,基礎的なメソスコピックレベルでの凝固現象の理解を深め,それを制御して凝固プロセッシングの展開を図るために,現状の理解と今後取り組むべき対象を明確にすること,に努めた。主要な研究調査項目は,凝固アロイデザイングループ,凝固組織の形成をシミュレート,核発生制御凝固プロセッシングおよび極限環境利用プロセッシンググループとした.これにより新たなメソスコピックなプロセッシングを創出する研究分野への理解ならびに深化が図られた。
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