研究分担者 |
渡会 仁 大阪大学, 理学部, 教授 (30091771)
中村 洋 東京理科大学, 薬学部, 教授 (60092285)
寺部 茂 姫路工業大学, 理学部, 教授 (50115888)
高木 誠 九州大学, 工学部, 教授 (90037739)
梅澤 喜夫 東京大学, 理学部, 教授 (80011724)
|
研究概要 |
3回の全体会議と個別の小会議を数回開催して,分子システムの構築による機能の創発に基づく新しい計測手法の創出に関する研究戦略について検討した。その基本となる2つの柱は次の通りである。 I)分離機能分子システムの創製と高機能化: このグループでは,高機能界面活性剤を利用するミセル動電クロマトグラフィー(寺部茂),イオン会合体の形成を利用するキャピラリー電気泳動(星野 仁),分子識別型の鋳型高分子吸着剤(高木誠),新規分離マトリックスを用いるキャピラリー電気泳動法による医薬品分析法(中村洋),金属イオンに対する精密分離機能分子の設計指針の解明(松井正和),および溶媒抽出法における液液界面の機能(渡会仁),に関して情報交換・討論とその将来展望について論じた。 II)検出機能分子システムの構築と高性能化: このグループでは,金属錯体を触媒に閉じ込めるケージとして利用する触媒増殖型の無限感度極限検出システムに関する理論的検討とそのアゾ色素配位子を用いる実証(四ツ柳隆夫),識別機能を持つ分子の能動輸送樹能を利用するセンサーシステム(梅沢喜夫),生体関連物質に対する時間的発光強度制御構造を持つ化学発光システム(上館民夫),光学活性体に対する識別能を持つキラルな蛍光ラベル試薬を利用した液体クロマトグラフィー(中村博),長波長励起がての蛍光ラベル試薬の設計と合成(大類洋),に関して研究しそれらの将来構想と展開の方向について討議した。 これらの結果をふまえて,この研究プロジェクトの班員の一人である高木誠教授(九大工)を代表として,重点領域研究「シンプルテクノロジーとしての化学計測」を提案することにし,本研究グループを中心とした計画班の組織を構築して申請書を取りまとめ,提出した。
|