研究課題/領域番号 |
08357004
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
内分泌・代謝学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
松沢 佑次 大阪大学, 医学部, 教授 (70116101)
|
研究分担者 |
堀内 正公 熊本大学, 医学部, 教授 (10117377)
横山 光宏 神戸大学, 医学部, 教授 (40135794)
北 徹 京都大学, 医学部, 教授 (60161460)
斎藤 康 千葉大学, 医学部, 教授 (50101358)
池田 康夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00110883)
|
研究期間 (年度) |
1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1996年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
|
キーワード | 動脈硬化 / 変性LDL / CD36 / AGE / NO合成酵素 |
研究概要 |
動脈硬化に基づく虚血性心疾患や脳梗塞は癌と並んで最も重篤な成人病であり、両疾患を合わせると我が国の死因の1位を占めるため、その成因及び病態の解明は必須の課題である。従来、動脈硬化の発症要因については、主として疫学的なアプローチが行われ、多くの遺伝因子及び後天的因子が危険因子として取り上げられてきたが、それを基盤とした予防医学的対策は効率が必ずしも良くなかった。近年、動脈硬化という血管病変に対して、細胞及び分子生物学的研究が展開され、急速に動脈硬化に関わる細胞現象が明らかになっている。例えば、動脈硬化の初期病変として知られる単球の血管壁内皮への付着を促す接着分子の働きや、平滑筋の増殖に関わる増殖因子(PDGF、HB-EGF等)の働き、さらにはマクロファージへの脂質の蓄積に関与する変性LDLの受容体であるスカベンジャー受容体(最近我々が明らかにしたCD36も含めて)等の多くの分子の重要性が解明されてきており、その成果の中で我が国の研究者の貢献も少なくない。しかし、これまでの動脈硬化研究では活発な研究グループを組織し、総合的かつ重点的な研究を行う体制までには至っていなかった。本調査では、我が国における動脈硬化研究の最先端を担っているグループを統括し、さらに有機的な研究を発展させるため、動脈硬化に深く関与する接着分子、増殖因子、酸化LDLの受容体としてのスカベンジャー受容体ファミリー、内皮細胞のNO合成酵素、血小板、AGE等の分子に焦点を絞り、これらの分子の相互関係を解明するための研究班組織を確立しようと試みた。今後、人種や環境によりその病態が異なると考えられている動脈硬化の我が国における特徴を明らかにし、またそれに対する遺伝子素因の解明や環境因子の関与についての分子生物学的解明、及びそれに対する治療・予防法の開発が多数の質の異なるアプローチによってなされる基礎ができるものと思われる。
|