研究分担者 |
乾 敏郎 京都大学, 情報学研究科, 教授 (30107015)
藤田 和生 (藤田 和夫) 京都大学, 文学研究科, 教授 (80183101)
苧阪 直行 京都大学, 文学研究科, 教授 (20113136)
尾入 正哲 京都府立大学, 福祉社会学部, 助教授 (70185180)
清水 御代明 大阪学院大学, 国際学部, 教授 (20031669)
山下 博志 京都大学, 文学研究科, 助手 (70239979)
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配分額 *注記 |
24,300千円 (直接経費: 24,300千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1997年度: 7,100千円 (直接経費: 7,100千円)
1996年度: 14,500千円 (直接経費: 14,500千円)
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研究概要 |
本研究はカテゴリー(類別)情報と個別情報との階層構造について,カテゴリーの形成と利用の過程に注目し多面的なアプローチを試みたものである.1.知覚的および知覚・運動的カテゴリーの処理における階層的構造:(1)運動のカテゴリー知覚について,視覚探索課題を用いて検討し,1次運動と2次運動が異なる処理様式に基づき検出されることを明らかにした.(2)仮想的視覚環境において周辺視野情報が知覚・運動カテゴリーの構造化に重要性であることを明らかにした.2.カテゴリー情報の脳内表現モデル:(1)カテゴリー弁別学習による認識空間の変化の分析から,カテゴリ知識が視覚認識に与える影響は,カテゴリ知識がボトムアップ的な認識の仕方そのものを変えるのではなく,トップダウン的に認識の仕方に影響を与えていることを示唆する結果を得た.また,神経回路網モデルのシミュレーションによってトップダウン的なカテゴリ知識の作用により,心理実験の結果が再現できることを示した.(2)CG画像を用いた再認実験などによって三次元物体の脳内表現は視点依存的なものであることを示唆する結果を得た.3.図形知覚の階層性の比較行動分析:時空間的境界形成,Object Unity知覚,知覚的補間などの課題について,いくつかの種の霊長類(チンパンジー,アカゲザル,フサオマキザル)やハトの行動を比較分析し,これらの種間の違いが図形知覚の階層構造におけるを違いであることを示唆する結果を得た.4.技能学習過程におけるカテゴリーの形成:(1)労働場面や日常生活におけるリスク要因の認知構造の検討から,状況に依存するカテゴリー分類が行われていることを見い出した.(2)技能の形成・発達におけるカテゴリー認知構造の特徴と働きを明らかにした.
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