研究課題/領域番号 |
08401006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
実験系心理学
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
正田 亘 立教大学, 文学部, 教授 (20062565)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
22,600千円 (直接経費: 22,600千円)
1997年度: 200千円 (直接経費: 200千円)
1996年度: 22,400千円 (直接経費: 22,400千円)
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キーワード | 退避行動 / 潜在的利き特性 / バーチャル・リアリティ / 仮想環境 / 右利き.左利き / 落下物 / 衝突物 / 左右差 / バーチャル・リアリテイ / 右利き・左利き / 利き特性 / 安全対策 |
研究概要 |
とっさの危険状況に直面したときにとる行動を退避行動というが、先の退避行動研究において、退避方向と現象的利き性との関係が検討されてきた。しかし、潜在的利き性と退避方向の関係を検討する研究は殆どなされていなかったが、昨年度の研究成果から、潜在的利き性によっても再分類する必要があることが確認された。しかし、昨年度の研究だけではデータ数が少なく、右利きを中心に検討していることから左利きについても検証していく必要があった。そこで今年度は、左利きのデータを可能な限り収集し、潜在的利き性が退避行動に影響を及ぼす可能性および潜在的利き性分類を行うことの意義を確認することを目的とし、実験を試みた。一方刺激提示装置だが、昨年度に引き続き、Virtual Reality(以降VR)を使用し、仮想環境内の統制された条件下で実験を行っている。今年度使用した空間は2つであり、その他手続きは昨年度の実験手続きと同じである。 実験:被験者:都内R大学大学生及び大学院生57名(男性19名 女性38名、19歳〜27歳、平均年齢21.47歳) 実施時期:1997年7月〜11月 結果及び考察:VRを使用して上方からの落下物(空間1)、前方からの衝突物(空間2)実験を行ってきたわけだが、現象的利き性による分類では両空間において有意な差が得られなかった。しかし、潜在的利き手による分類を行うと、両空間においてR-typeの退避傾向は、左方向の傾向が現象的利き性の分類に比べ明白となった.L-typeの行動傾向は両空間においてわずかに右方向に退避する傾向が見られたが明白な差は見られていない。L-typeの退避傾向が明白とはいえないものの、R-typeと退避方向の傾向が逆であり、5%水準で有意な結果が得られた.以上のことから、退避方向を調査する際、現象的利き性による分類だけではなく、潜在的利き性による再分類することの意義が確認されたと言えよう。
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