研究課題/領域番号 |
08401015
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
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研究機関 | (財)中近東文化センター |
研究代表者 |
川床 睦夫 財団法人中近東文化センター, 学術局, 主任研究員 (00260141)
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研究分担者 |
手塚 直樹 鎌倉考古学研究所, 所長
高橋 洋子 (真道 洋子 / 真道 洋子) 財団法人中近東文化センター, 学術局, 研究員 (50260146)
高橋 忠久 財団法人中近東文化センター, 学術局, 研究員 (20260143)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (2001年度)
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配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1999年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1998年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | フスタート / イスラーム都市 / 都市生活文化 / イスラーム物質文化 / 飲料水 / フィルター / 中国陶磁器 / イスラーム陶器 / フスタート遺跡 / イスラーム時代 / 飲料水用小壺のフィルター / 水 / 暦 / ナイル川 |
研究概要 |
1911年以来、毎年継続されているイスラーム都市フスタート遺跡に集積された100万点を遥かに超える出土品の様式分類は、イスラーム考古学では確立されていない編年構築のための基本的作業と研究である。 本研究では、フスタート遺跡倉庫に雑然と収納された90年間分の出土品を、(1)整理(洗浄し、大分類して段ボール箱詰めし、倉庫内に分類ごとに収納する)、(2)研究(様式分類を確立し、個別研究を行い、編年を確定する)、(3)カタログ作成(今後の指標となるカタログを作成すること)することを目的とした。 2000年度までに約325立方メートル中約250立方メートルの洗浄を終了し、32x34x28cmの段ボール箱、8024箱分に収納した。そのうち6551分箱は種別ごとに大分類した。この結果、ウマイヤ陶器6箱、アッバース陶器9箱、ラスター彩陶器(エジプト、イラク、スペイン産)508箱、ファーティマ陶器885箱、アイユーブ陶器27箱、マムルーク陶器1677箱、チュニジア陶器5箱、トルコ陶器41箱、イタリア陶器24箱、スペイン陶器2箱、その他のヨーロッパ陶器44箱、中国陶磁器111箱、倣中国陶磁器179箱、タイル23箱、土器類84箱、ランプ類1575箱、飲料水用小壺のフィルター類491箱、蓋・把手類24箱、窯道具52箱、土製スタンプ類11箱、パイプ147箱、ガラス類76箱、石製品35箱、その他515箱、洗浄済・未分類1、473箱となった。 これらのうち、フィルター、中国陶磁器、トルコ陶器、ガラス器、計719箱の個別研究を行った。これらについては未洗浄・未整理分の箱からも抽出した。 フィルターを例に挙げると、倉庫の約15300点に、エジプト国内外の諸博物館、個人所蔵品を加えて約23500点を資料化した。これらを詳細観察、計寸し、7群46タイプ437サブタイプに分類した。オルメ(資料は約1000点、1932)とスキャンロン(資料は273点、1986)の分類を完全に組替え、今後の基準となる新分類を完成した。また、中国陶磁器は、青磁など一部のタイプ分類を完了した。 現在、フスタート遺跡出土品総合カタログ(全20巻の予定)の第1巻『飲料水用小壺のフィルター』、第2巻『中国陶磁器I』の出版を計画している。
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