研究課題/領域番号 |
08404010
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
大橋 隆哉 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70183027)
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研究分担者 |
石崎 欣尚 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (10285091)
山崎 典子 東京都立大学, 理学研究科, 助手 (20254146)
政井 邦昭 東京都立大学, 理学研究科, 助教授 (80181626)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
34,100千円 (直接経費: 34,100千円)
1999年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1998年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1997年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
1996年度: 14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
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キーワード | X線天文学 / 銀河 / 銀河団 / 高温プラズマ / X線検出器 |
研究概要 |
本年度は研究の最終年度にあたり、引き続き「あすか」衛生による銀河・銀河団のホットプラズマの観測的研究、X線分光検出器の開発、宇宙プラズマに関する理論的研究を幅広く進めた。「あすか」の観測に関しては、特に乙女座銀河団全体のマッピング観測の結果から、広がり 300kpcほどの高温領域が周辺領域に複数存在することを発見した。こらは銀河団がbottom-up processで形成され加熱されてきたことをはっきりと示す結果であるとともに、銀河団スケールで大規模な粒子加速が現在も起こりつつある可能性を示唆する重要な結果である。99年3月には宇宙研主催、大橋が国内組織委員長となり八王子市でx線天文学の国際シンポジウムを開催し230名が参加した。ASTRO-E衛星に関しては、フィルターホイールのフライトモデルが製作され、問題なく衛星上で動作したが2月10日の衛星打ち上げに失敗した。さらに宇宙研との共同で、高いエネルギー分解能を有するTESカロリーメータの基礎実験を進め、Mo-Au二層薄膜の膜厚による超伝導転移温度の変化を明らかにし、SQUIDの希釈冷凍機内での低雑音動作に成功している。また電子物性研究室の協力により新しい断熱消磁冷凍機の材料の検討も始めている。理論的には楕円銀河内の超新星爆発によって生成された重元素が、銀河間空間へ放出されていく過程の理論的研究などを進めた。総合的に本研究は、X線観測による銀河・銀河団の高温プラズマの研究に大きな成果をあげるとともに、今後のX線分光観測の基礎を築くものになったと考えている。
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