研究課題/領域番号 |
08404028
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 東京大学 (1998) 東京工業大学 (1996-1997) |
研究代表者 |
磯崎 行雄 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (90144914)
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研究分担者 |
谷本 俊郎 カリフォルニア大学, サンタバーバラ校, 教授 (20262256)
平田 岳史 東京工業大学, 理学部, 助教授 (10251612)
圦本 尚義 東京工業大学, 理学部, 助教授 (80191485)
丸山 茂徳 東京工業大学, 理学部, 教授 (50111737)
中村 保夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (50011599)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
36,400千円 (直接経費: 36,400千円)
1998年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1997年度: 11,200千円 (直接経費: 11,200千円)
1996年度: 23,600千円 (直接経費: 23,600千円)
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キーワード | 環太平洋 / 造山帯 / 大陸成長 / リフト帯 / 超大陸分裂 / 沈み込み帯 / 付加帯 / 都城型造山運動 / 沈み込み / 付加型 / 活動的大陸縁 / 受動的大陸縁 / プレート沈み込み帯 / 花こう岩 / 付加体 / コルディレラ型造山帯 / 大陸成長速度 / ジルコン / ウラン鉛年代 / 成長速度 |
研究概要 |
現在の環太平洋地域では、いずれも海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込んでおり、典型的なプレート沈み込み帯型の造山帯をなしている。本研究計画の前半では、その造山帯成長を司る二つの主要なプロセス、すなわち付加体の形成と花崗岩帯の形成についての地質学的研究がなされ、日本列島に分布する顕生代の付加型造山帯の基本構造と形成過程が解明された。また、そこで開発された研究手法は、日本列島からみると太平洋の対岸にあたる北米西岸のカリフォルニア州のコルディレラ造山帯においても適用され、新たな成果をあげた。この一般的な造山帯形成過程に対して、都城型造山運動と命名した。これは超海洋の誕生から消滅に及ぶ一つのウイルソンサイクルの中での一般的プロセスと理解される。 一方、これらのプレート沈み込み型造山帯の基本的体制が何時成立したのかについては従来不明であったが、本研究後半では、本邦における最古期岩石群の特徴に着目し、それらの起源が約7-6億年前に超大陸ロディニアが分裂した時に出現したリフト帯にあったことを明らかにした。すなわち、日本列島の成長核になる揚子地塊の海洋側に産する5億8千万年前のオフィオライト(西九州および北上山地)が太平洋の最古断片を代表することをつきとめた。この事実は、先に解明した付加型造山帯の成長極性と調和的で、揚子地塊の太平洋側大陸縁が、もともとの受動的なものから、約4.5億年前に活動的大陸縁に転換したことを示す。 一つの超大陸の分裂から大海洋が生まれ、同時にそれをとりまく新しい大陸縁辺のグループが生じる。その海洋が面積を拡大していゆくと、やがて地球の反対側で別の海洋が開き始める頃には、もとの大陸縁はプレート収束帯に進化してゆくという大陸縁造山帯の一般的成長プロセスが、日本列島の研究から導かれたことになる。
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