研究課題/領域番号 |
08404029
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地質学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
巽 好幸 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40171722)
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研究分担者 |
石川 尚人 京都大学, 総合人間学部, 助手 (30202964)
古川 善紹 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (80222272)
石坂 恭一 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 教授 (90025362)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
31,900千円 (直接経費: 31,900千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
1996年度: 24,000千円 (直接経費: 24,000千円)
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キーワード | 瀬戸内火山帯 / 西南日本弧の回転運動 / 熱シミュレーション / プレートの融解 / Sr-Nd-Pb同位体比 / 高Mg安山岩マグマ / 流紋岩質マグマ / 高Mg安山岩 / 瀬戸内地域 / 堆積物の融解 / 西南日本弧 / 中新世 / テクトニクス / 異常高温 / 日本海拡大 / プレート融解 / 同位体比 |
研究概要 |
(1) 瀬戸内火山帯の活動時期と西南日本の回転時期 西部九州から中部地方にわたり約800kmの火山帯を形成する瀬戸内火山岩類約50個について、K-Ar法を用いた年代測定を行なった結果、瀬戸内火山帯の活動は1300〜1500万年前の短期間に限られることが明らかになった。また、年代測定を行なった試料について古地磁気方位の測定を行ない、瀬戸内火山帯の形成時と西南日本弧の時計廻り回転が同時に起こったことが明らかになった。 (2) マントル/スラブの温度構造の推定 上記のテクトニックな特徴を考慮に入れ、さらにこれまでに得られた瀬戸内火山帯に於けるマグマ発生の温度圧力条件を束縛条件として、瀬戸内火山帯直下のマントルおよび沈み込む四国海盆プレート内の温度構造を、計算機シミュレーションによって求めた。その結果、通常の沈み込み帯では不可能であるプレート表面の融解現象が、このような特異な条件下では起こり得ることが明らかになった。 (3) スラブ融解と瀬戸内マグマの成因 上記マグマの成因を明らかにする目的で、瀬戸内地域に産する安山岩・玄武岩についてPb-Nd-Sr同位体比を測定した。瀬戸内マグマの同位体比の特徴は、沈み込んだ堆積物の脱水分解による交代作用では説明することができず、むしろ、堆積物の融解が主要な役割を果すことが明らかになった。 背弧海盆の形成と誕生間もないスラブの沈み込み、という、異常な高温マントル状況下において、沈み込むスラブ上の堆積物が部分融解し、高Mg安山岩マグマが形成されたものと考えられる。
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