研究課題/領域番号 |
08404035
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球化学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
角皆 静男 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 教授 (00001587)
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研究分担者 |
渡邉 修一 (渡辺 修一) 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助教授 (00167131)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
35,700千円 (直接経費: 35,700千円)
1999年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1998年度: 4,300千円 (直接経費: 4,300千円)
1997年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1996年度: 23,800千円 (直接経費: 23,800千円)
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キーワード | 二酸化炭素 / 地球温暖化 / 海洋環境 / 北太平洋中層水 / 大陸棚ポンプ / 生物ポンプ / 全炭酸 / 海面気体交換 / 大気海洋界面 / 気体交換 / 硫化ジメチル / クロロフルオロ炭素 / 六フッ化イオウ / 北太平洋 / 海水 / メタン / 大気海洋間 / 西部北太平洋 / 海水中全炭酸 / 炭素同位体 / 亜酸化窒素 / 大陸棚 / 大気海洋海面 |
研究概要 |
大気中のCO_2などの温室効果気体の消長に果たす海面の役割の大きさを決める手法として、1.地球化学的収支、2.大気中濃度の解析、3.大気海洋界面における濃度差の解析、4.海水中濃度の時間的変動、経年変化の解析、5.海底堆積物に残された記録の解析による方法がある。 そこで、1については、これまでのデータを再吟味し、主に1960年代に加えられたC-14の推移に注目して解析した。2については、海洋上をわたる大気に注目し、札幌近くの日本海沿岸に観測所を設け、日本海からの空気中のCO_2、O_2、H_2O、のOとHの同位体比の微細変動を解析した。3については、海水中のCO_2の逃散度を他の海洋炭酸系に関わる成分と同時に測定し、海洋表面水の平衡からのずれとそれの解消を支配している因子を明らかにした。また、CO_2そのものの交換速度定数を求め、交換量を求めた。泡の効果により、CO_2の交換速度はO_2の交換速度よりかなり大きかった。また、海水中のCH_4、N_2O、DMSも測定し、これらの逃散量を見積もった。4については、西部北太平洋ばかりでなく、東シナ海、噴火湾などの縁辺海や大陸棚域の炭酸系と時間変化の詳密な観測を行い、その構造を明らかにした。これには、水温、塩分、溶存酸素、栄養塩、全炭酸、pH、アルカリ度ばかりでなく、トレーサーのCFCs、トリチウム、C-14なども含まれる。その結果、太平洋水はもともとCO_2を吸収しやすい海であるが、沿岸域(大陸棚ポンプを提唱)や高緯度域から海洋に大量に送り込まれ、またSiが主導する生態系と太平洋中層水が働いて、大きな吸収量になることが明らかとなった。5については、炭酸塩をあまり含まない西部北太平洋の堆積物について、オパールなどを用いて氷期と間氷期間の差異を明らかにし、海水循環の違いから、炭素循環の違いを考察した。また、CO_2の吸収量に影響する生物ポンプの働きを海底での化学成分の挙動から明らかにした。
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