研究課題/領域番号 |
08404047
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 宇都宮大学 |
研究代表者 |
加藤 貞二 宇都宮大学, 工学研究科, 教授 (60008068)
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研究分担者 |
飯村 兼一 宇都宮大学, 工学部, 助手 (10272220)
鈴木 昇 宇都宮大学, 工学部, 助教授 (40134259)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
29,000千円 (直接経費: 29,000千円)
1998年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1997年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1996年度: 24,100千円 (直接経費: 24,100千円)
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キーワード | 分光エリプソメトリー / ブルースター角顕微鏡 / 展開単分子膜 / 吸着単分子膜 / Langmuir Blodgett膜 / 高次構造 / デンドリック結晶成長 / 二次元相転移 / Langmuir-Blodgett膜 / マイクロエリプソメトリー / 超薄分子膜 / 相転移 / コンピュータ制御 / 光学物性 |
研究概要 |
分子組織膜は、いずれをとっても非常に薄いのが一つの共通した特徴である。中でも、各種単分子膜はまさに一分子の膜であるから、厚さは3ナノメートル程度しかなく、可視部の光の波長の1/200〜1/300の厚さしかない。したがってこの膜の構造を顕微鏡で直接観察することは不可能と考えられてきた。1991年にドイツとフランスの研究グループが同時にブルースター角顕微鏡(BAM)を開発し、我々は単分子膜の構造を直接顕微鏡で観察できるようになった。一方、固体表面の薄膜の研究に、かなり以前から使用されてきた機器がエリプソメトリーである。申請の研究は、BAMとエリプソメトリーを合わせて分子膜に適用し、分子膜の構造観察と光学物性測定を同時に行い、超薄分子膜に関する基礎的な研究を行うことが目的であった。 本研究では、エリプソメーターの中でも高感度、高性能の光弾性素子を用いた分光型エリプソメータを導入し、これを水面上の展開単分子膜、吸着単分子膜に適用した。その結果、最も高感度と考えられるこの型のエリプソメータでさえ、水面上の分子膜に対しては感度が不足し、分子膜の特定の部分の光学物性を求めることはできなかった。しかし固体基板上の単分子膜に対しては、エリプソメトリー測定が可能であった。固体基板をコンピュータ制御によりミクロン単位で微動しながら、その上の分子膜のエリプソメトリーの測定を行い、構造のマッピングを作ることに成功した。また、BAMの高性能化にも成功し、水面上の吸着単分子膜の高次構造形成や、展開単分子膜中のデンドリック構造の発現、あるいはその緩和現象の観察など、単分子膜に関する多くの新しい現象の研究ができた。これらの成果は業績の欄に記載したように、14報の論文として欧米の学術雑誌に報告された。
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