研究課題/領域番号 |
08405003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
坂田 誠 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (40135306)
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研究分担者 |
西堀 英治 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (10293672)
高田 昌樹 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (60197100)
篠原 久典 名古屋大学, 理学研究科, 教授 (50132725)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
43,100千円 (直接経費: 43,100千円)
1999年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1998年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1997年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
1996年度: 27,800千円 (直接経費: 27,800千円)
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キーワード | 金属内包フラーレン / Sc@C_<82> / La@C_<82> / マキシマムエントロピー / フラーレン / 粉末解析 / 放射光 / 構造解析 / Sc@C82 / La@C82 / マキシマムエントロピー法 / 粉末回折 / Y@C_<82> / Sc_2@C_<84> / マキシマムエントロビ-法 / Y@C82 / Sc2@C84 |
研究概要 |
昨年度までの研究で、フラーレン・ケージに同一金属が1個、2個あるいは3個内包した時の構造を、実験的に明らかにすることに成功したので、本年度は研究の集大成として、金属内包フラーレンの構造安定性に対する一般的法則の発見に努めた。その結果、フラーレン・ケージ自身として安定な場合には、ほとんど、金属内包フラーレンは生成されず、フラーレン・ケージ自身としては不安定で金属原子が内包して初めて安定化する場合に、金属内包フラーレンが生成されることを見出した。また、フラーレン・ケージ自身としても不安定で、かつ、金属原子を内包することにより安定化出来ない多くのフラーレンが存在することも明らかになった。これにより、何故、フラーレンとして安定なC_<60>では、金属内包フラーレンの生成が著しく困難で有るのかと言う基本的な問題を明確に理解することができた。金属内包フラーレンに関しては、本研究終了後の更なる展望を踏まえ、IPR(Isolated Pentagon Rule)に従わない、フラーレンの探索を行っている。 本年度も、金属内包フラーレン以外のフラーレン化合物としては、アルカリ・ドープフラーレンの系統的構造研究を、さらに進展させた。その結果、超伝導転移温度の異なる4種類の物質について構造を解明した。それにより、(1)超伝導を示すアルカリ金属からフラーレンは、全て、フラーレン・ケージが自由回転を禁止されており、ドープした金属原子とフラーレン・ケージの相互作用が大きいこと、(2)ドープした金属原子からフラーレン・ケージへの電荷移動の量が大きいほど、超伝導転移温度が高くなること、が判明した。以上見るように、本研究により、フラーレン化合物、特に、金属内包フラーレンおよびアルカリ・ドープフラーレンに関して、多くの重要な知見が得られた。
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