研究課題/領域番号 |
08405006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
表面界面物性
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
橘 邦英 京都大学, 工学研究科, 教授 (40027925)
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研究分担者 |
中村 敏浩 京都大学, 工学研究科, 助手 (90293886)
久保 寔 京都大学, 工学研究科, 助手 (80089127)
八坂 保能 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30109037)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
1998年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
1997年度: 9,900千円 (直接経費: 9,900千円)
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キーワード | プラズマプロセス / 高密度プラズマ源 / 低域混成波 / 波動伝搬 / シミュレーション / プラズマ診断 / プラズマパラメータ / 空間分布特性 |
研究概要 |
次世代の集積回路プロセス、特にシリコン酸化膜(SiO_2)のエッチングで求められている大口径高密度プラズマ源として、低域混成波の伝搬を利用した新しい概念のソースを開発することを目標として研究を進めてきた。まず最初に、プラズマ中の波動伝搬と電力吸収の様子をシミュレーションによって系統的に調べ、磁場に平行方向の波数または磁場強度を変えることによって、エネルギー吸収の径方向位置が可変になることを示した。この原理に基づいてプラズマ源の設計・製作を行い、プラズマ生成実験ではプローブ測定によってプラズマ密度の空間分布特性を評価した。その結果、理論予測通り、磁場強度の変化によって径方向のエネルギー注入位置が変化し、プラズマ密度分布が制御できることを確認した。また、静電プローブによって磁場に垂直方向の波数を測定した結果、低域混成波が伝搬していることを確認した。プラズマ生成条件を最適化したとき、下流のプロセス領域では半径200mm以上にわたって±5%以内の均一性が実現された。本装置の特性をヘリコン波励起プラズマ源と比較すると、プラズマ密度の点では約半分程度と劣るものの、均一性では格段に勝っていることがわかった。 一方、SiO_2のエッチングに用いられているフロロカーボンガスのプラズマに対して、気相中のラジカルの新しい診断手法として、真空紫外域の波長可変レーザーによる吸収分光法(VUV-LAS)や電子付着型質量分析法(EAMS)を開発し、F原子やC_xF_yラジカルの計測を行った。さらに、表面の診断法として開発した高感度のFT-IR位相変調偏光解析法(PMSE)を活用して、プラズマに曝されたSiやSiO_2表面の化学結合状態をその場で計測し、プラズマや基板側の条件によって種々の化学結合状態の形成が変化する様子を調べた。今後は低域混成波プラズマ源に対してこれらの診断法を適用し、その実用性を検証していく。
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