配分額 *注記 |
17,100千円 (直接経費: 17,100千円)
1998年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
1997年度: 5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1996年度: 7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
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研究概要 |
本研究では先導設計の新たな手法を提示し,それを用いた先導設計支援システムを試作した。試作したシステムにおいてマイクロ旋盤を対象とした先導設計を行い,旋盤のマイクロ化の開発指針を示した。また,先導設計手法のマイクロファクトリへの展開を試み,問題点の抽出と新たな概念の提示を行った。 先導設計とは,新規性の高い対象の設計・開発において,未開発の技術要素も使用できると仮定して設計を進める手法であり,対象の実現に向けた要素技術開発の指針を与えることができる。ここでは定量的情報のみを扱う基本設計段階を対象として,最適化計算手法を用いた先導設計支援システムを構築した。最適化にはシミュレーテッド・アニーリング法を採用した。評価関数には開発難易度を設定することで,目標とする性能仕様を実現するための要素技術開発コストを最小とするような設計解を示す事ができる。 先導設計対象として,まず既存技術要素からなるマイクロ旋盤を試作し,その性能評価を行った。その設計情報および性能評価データをベースにして,先に構築したシステムを用いた先導設計を行い,更なるマイクロ化への要素技術の開発目標値を示すことができた。 単体機器であるマイクロ旋盤から,マイクロファクトリシステム全体の設計へ先導設計を展開しようとすると,設計自由度の大きさ,あるいはファクトリの機器構成や技術要素の組合わせのバリエーションに対し,最適化計算手法の適用は難しい。そこで,システムを構成する要素機器の組み合わせや,様々な形態という“様式"決定レベルでの検討が必要であることが分かった。様式を表現するものとして,“観点"という変数群と,その属性値としての“特性"を導入し,様式の新たなとらえ方を提示した。また,マイクロファクトリの様式に関わるいくつかの具体的観点についてネットワークの構成を行った。
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