研究課題/領域番号 |
08405035
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地盤工学
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
石原 研而 東京理科大学, 理工学部, 教授 (10010662)
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研究分担者 |
塚本 良道 東京理科大学, 理工学部, 助手 (50253505)
東平 光生 東京理科大学, 理工学部, 助教授 (50246691)
森地 重暉 東京理科大学, 理工学部, 教授 (50013173)
桑野 二郎 東京工業大学, 工学部, 助教授 (30178149)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
29,700千円 (直接経費: 29,700千円)
1997年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1996年度: 26,500千円 (直接経費: 26,500千円)
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キーワード | 土の動的強度 / 地震動 / 液状化 / 三軸くり返し試験 |
研究概要 |
1995年兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)により、埋立て地である神戸ポートアイランドにおいて、従来液状化を起こしにくいとされてきたレキを含むマサ土が著しい液状化を起こした。本研究では、このマサ土の液状化特性について以下の知見を得た。 まず、神戸ポートアイランドで採取されたマサ土の再構成試料に対する非排水単調三軸圧縮・伸張試験、さらに不撹乱試料に対する非排水単調三軸圧縮試験を行なった。再構成試料については、粒度調整した粒度構成の異なる2種類のマサ土試料を使用し、供試体作成法については現位置での堆積環境の最も近いと考えられる水中落下法・湿潤締固め法の2つの方法を用いた試験シリーズを行なった。 再構成試料の試験シリーズについては以下の知見を得た。供試体作製方法の違いによる挙動の相違については、同一間隙比でかつ供試体作製方法が異なる供試体ではせん断初期における挙動は大きく異なるが定常状態は一致する。また、拘束圧の違いによる挙動の相違については、圧密応力が異なっても圧密終了時の間隙比が等しければ定常状態時の応力状態は一致する。さらに、載荷モードの違いによる挙動の相違については、圧縮側と伸張側の破壊包絡線の傾きは異なり、定常状態時の軸差応力は圧縮側のほうが伸張側の2倍以上となる。変相状態においては、湿潤締固め法で作製した供試体に比べ水中落下法で作製した供試体の方が平均有効主応力は小さくなる。収縮的挙動と膨張的挙動について初期状態比で考えると、初期状態比が2程度で収縮的挙動と膨張的挙動に分かれる。不撹乱試料の試験シリーズについては、以下の知見を得た。不撹乱試料の非排水三軸せん断特性は、主に拡張的挙動を示した。また、不攪乱試料の試験結果においては、間隙比と定常状態時の平均有効主応力の関係が、各不攪乱試料の粒度分布が異なるため非常にばらついている。 次に、油圧サーボ式載荷装置を用いた、一定振幅正弦波および地震ランダム波形を入力可能な大型三軸試験装置により、室内試験を行なった。まず、密な飽和豊浦砂の非排水繰返し三軸試験を行ない、本試験装置より得られる試験結果の検証を行なった。さらに、密な飽和豊浦砂に対して非排水不規則地震波載荷三軸試験を行ない、地震波形特性が液状化特性に及ぼす影響を調べた。次に、マサ土に対して非排水繰返し三軸試験および非排水不規則波載荷試験を行なった。今回試験した密度においては、低繰返し回数域において密な豊浦砂よりも液状化しやすい傾向にあることが確認された。また、マサ土に限っては地震波形の特性による液状化特性の違いが顕著に表れなかった。
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