研究課題/領域番号 |
08405041
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
建築史・意匠
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高橋 康夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (60026284)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
21,700千円 (直接経費: 21,700千円)
1998年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1997年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
1996年度: 12,000千円 (直接経費: 12,000千円)
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キーワード | 都市 / 自然 / 自然観 / 都市史 / 災害 / 都市形成 / 地震 / 環境 / 十境 / 八景 |
研究概要 |
(1) 自然と生活空間の形成に関する研究においては、まず古代の・山・野・河・海についてのヴァナキュラーな観念を解明し、それらと、中世以降中国から伝来し、定着した「十境」と「八景」などの自然観・環境観が、中世の京都や博多、奈良、堺などの生活空間を新たな目で見なおす大きな契機となり、さらに和風化した環境概念をつくることになった点を明らかにし、複雑多様な自然観が都市・集落・住居などのありかた規定していることを推定した。 (2) 都市・集落・住居の選地と自然に関する研究においては、とくに京都・博多・名古屋・鎌倉・堺・仙台・奈良・金沢・大阪・高山・箱館・横浜・札幌・青森・山形・米沢・酒田・広島・山口・鳥取・高知・長崎・熊本・鹿児島など古代から近代にいたる都市について、都市形成の契機と自然の関係、都市の成立と自然環境の維持・改変について実地調査を行い、多数の資料を収集した。その結果、根底に共通する点があるという感触をもつにいたり、それにもとづき都市形成の契機、変容、自然との関係の視点から、調査研究成果の概報をまとめた。 (3) 大災害と都市更新について、大災害の後、都市はなぜ一新され、再建修復されることがないのかという問題では、都市を襲う大火災や大地震に注目し、京都・伏見・大坂・江戸・博多・堺・酒田・広島・長崎などの都市について史料を収集整理した。平成7年(1995)の阪神大震災とよく似た規模であり、いっそう被害の大きかった、文禄5年(1596)のいわゆる慶長大地震について、京・伏見・堺などの都市を中心に考察した。人為的ともいえる戦災による大被害についても、織田信長による元亀4年(1573)の戦国期京都上京焼討を対象に史料を収集、検討した。また、原子爆弾による破壊を受けた広島では、近世・近代の中心的繁華街であった爆心地周辺は、かっての町人町の町並みや街路をすべて更地にする形で平和記念公園の計画がなされたことにも、都市の記憶を完全に空白化する伝統意識の反映をみた。
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