研究課題/領域番号 |
08405043
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機材料・物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
鈴木 謙爾 東北大学, 金属材料研究所, 教授 (10005861)
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研究分担者 |
櫻井 正樹 (櫻井 雅樹) 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (80235225)
柴田 薫 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (60183836)
今野 豊彦 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90260447)
神山 智明 東北大学, 金属材料研究所, 助手 (90005926)
隅山 兼治 東北大学, 金属材料研究所, 助教授 (70101243)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
40,500千円 (直接経費: 40,500千円)
1997年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
1996年度: 31,600千円 (直接経費: 31,600千円)
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キーワード | ランダム合金 / ナノ結晶物質 / グラニュラー物質 / スパッタリング / 磁化 / 電気伝導 / メスバウァー効果 / 電子顕微鏡組織 / 鉄-クロム-窒素 / 非平衡合金 / ナノ構造 / 垂直磁化膜 |
研究概要 |
本研究計画においては、主として対向ターゲット型スパッタリング装置を用いて、ランダム度の高い合金、化合物を作製し、作製過程の制御、作成後の熱処理による科学的・構造的・組織的揺らぎやナノグラニュラー粒子の形成、それに伴う磁気的・電気的性質の変化を明らかにする。研究成果の概要は次の通りである。 1.良好な垂直磁気特性を示すFeーCr-N合金スパッタ膜について、トルク法と強磁性共鳴法による磁気異方性定数の評価、メスバウァー効果による微視的な磁性や構造の揺らぎ、X線光電子分光法によるNとFe、Crとの化学結合状態の解析を行った。電子顕微鏡観察、X線回折の結果と総合して、針状のaーFe微粒子が(200)面で優先成長したγー(FeCr)_4N柱状組織の界面に分散する複合構造に起因する形状異方性が、垂直磁気特性の主因であることがわかった。2.Co-C合金スパッタ膜について、電子顕微鏡観察、磁化および電気抵抗測定を行った。基板温度T_S=300℃以下ではCoとCがアモルファス状の炭化物を形成する。T_S〜350℃では、約20nmの微細なCo粒子が析出し、C(グラファイト)がその粒界を囲むグラニュラー構造を形成し、T_S=400℃以上ではCoとC(グラファイト)がほぼ完全に相分離し、Co粒子サイズもより大きくなる。特にT_S=350℃で作製したC濃度50_<at>%の薄膜は約500Oeの保磁力を示すことがわかった。3.イオンクラスタービーム法で作製したFe/Cuグラニュラー膜は、ナノ尺度で磁気的な揺らぎの領域にヒエラルキーが存在すること、同時蒸着法で作製したEuーTM(TM:Fe)ランダム合金は、低温でEuのらせん磁気配列の乱れによりメタ磁性転移および磁気抵抗効果の符号の反転を生じることが明らかになった。
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