研究課題/領域番号 |
08405048
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
材料加工・処理
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
柴田 俊夫 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90001205)
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研究分担者 |
春名 匠 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70243186)
藤本 愼司 (藤本 慎司) 大阪大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70199371)
谷口 滋次 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50029196)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
38,300千円 (直接経費: 38,300千円)
1999年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1998年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1997年度: 6,000千円 (直接経費: 6,000千円)
1996年度: 25,800千円 (直接経費: 25,800千円)
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キーワード | ステンレス鋼 / 不働態皮膜 / ポーラス皮膜 / 半導体酸化物 / イオンビーム / 光電気化学応答 / スパッタ膜 / 高温酸化 / 機能表面 / 不働態 / 構造制御 / 電気化学 / イオン注入 / スパッタ薄膜 / 紫外光 / 透過電子顕微鏡 / 耐環境性材料 / 表面分析 / X線光電子分光法 / イオンビーム・スパッタリング / 薄膜 / 合金化 / 微量元素 / 局部腐食 |
研究概要 |
金属材料の耐環境性は表面に生成する酸化物皮膜の環境遮断性によりもたらされるので、表面皮膜の構造が材料の耐環境性を大きく作用する。本研究では原子・分子レベルのナノ構造の制御により優れた耐環境性を得るために、以下のナノスケールの表面改質を検討した。(1)電気化学的プロセスによるナノ構造制御機能界面の生成とその構造解析では、ステンレス鋼の不働態皮膜は酸中における活性溶解での鉄の選択溶解と不働態過程でのクロムの選択濃縮により高い耐環境性を示す構造に改質されることを明らかにし、特にフッ化物を含む環境での特に優れたプロセスを開発した。(2)イオン注入によるナノスケール厚さの合金制御による超耐環境性合金の生成ではイオン注入によるクロムイオンなどの注入は下地鋼の様々なナノスケールの構造制御をを併用しないと高い耐環境性を得ることができないことを明らかにした。(3)紫外光照射誘起働態皮膜ナノ構造制御による耐環境性向上では中性塩化物溶液中にてType304ステンレス鋼の不働態過程にて紫外光を照射すると孔食発生が抑制されることを明らかにした。これは光励起電子・正孔対が最結合する際のエネルギー放出により皮膜内欠陥密度を増大させるとともに、皮膜内電位分布を変化させることによって皮膜内Fe^<3+>イオンの優先拡散を促進し、皮膜内Cr濃縮を高めたことによる。(4)イオンビームスパッタによって生成したナノ構造制御超耐環境性合金薄膜の創製とその微量元素による不動態皮膜安定性制御では様々な合金元素を微量添加したFe-18Cr合金薄膜について、塩化物イオン中での孔食挙動、希硫酸中での再活性化挙動より不働態皮膜の安定性に及ぼす微量元素の作用を検討した。Nb,Moは耐孔食性、酸性溶液中での還元再活性化を防止することの双方に高い効果を示し、Niがこれに続いた。(5)TiAl合金への微量元素添加による高温酸化スケールナノ構造制御による高温酸化特性の強化では金属間化合物TiAlに生成するアルミナ・スケールが0.2%程度の微量のZrの添加により、薄く均質となって高い耐高温酸化性を示すことを明らかにした。
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