研究課題/領域番号 |
08405058
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮野 壮太郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60005501)
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研究分担者 |
壹岐 伸彦 (壹岐 信彦) 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50282108)
大井 秀一 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (00241547)
服部 徹太郎 東北大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70241536)
玉井 康文 日本大学, 工学部, 助教授 (90171884)
井上 祥雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50005518)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
36,100千円 (直接経費: 36,100千円)
1998年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1997年度: 9,200千円 (直接経費: 9,200千円)
1996年度: 24,600千円 (直接経費: 24,600千円)
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キーワード | 遠隔不斉誘導 / キレート制御 / ポーダンド / ビナフタレン / ω-ケト酸エステル / Grignard反応 / 芳香族求核置換反応 / チアカリックス[4]アレーン / ビナフトール / ルイス酸 / ^<13>C NMR / ボーダンド / Malyngolide / ビフェナンスロール / チアカリックスアレーン / 光学活性固定相 / γ-ラクトン / δ-ラクトン |
研究概要 |
軸不斉1,1′-ビナフチルの2,2′-位を不斉反応の“場"とする高立体選択的な不斉合成反応を開拓した。また、新しい不斉識別素子として期待されるビナフチル類を芳香族求核置換反応により合成するとともに、BINOL骨格の展開として新規なチアカリックスアレーン類を設計、合成し、その機能を探索した。以下に、成果の概要を述べる。1.2′-位にオリゴエーテル基を有する1,1′-ビナフチル-2-オールを不斉助剤として用い、そのγ-ケト酸エステル類を、ジブロモマグネシウム存在下、DIBAL-Hと反応させ、生成するヒドロキシエステルをLAHで還元すると、高不斉選択的に1,4-ジオールが得られた。また、当該γ-ケトエステル類とGrignard試薬との反応では、四級不斉炭素を有するγ-ラクトン類が99%に達する不斉選択性で得られた。2.1.で述べた遠隔不斉誘起Grignard反応が、δ-およびε-ケトエステルでも高不斉選択的に進行することを見出し、これを応用して海産性抗生物質Malyngolideの効率的不斉合成法を確立した。3.ζ-〜θ-ケト酸の対応する遠隔不斉誘起Grignard反応が、BINOLを不斉助剤とし、そのω-ケト酸モノエステルヘGrignard試薬を反応させることにより、80%以上の不斉選択性で進行することを見出した。4.2-位にエステル基、スルホニル基またはニトロ基を活性化基として有する1-アルコキシナフタレン類への1-ナフチルGrignard試薬の芳香族求核置換反応によるビナフチル類の不斉合成法、ラセミ合成法を確立した。5.チアカリックス[4]アレーンをフェノール類と硫黄から簡便に合成した。また、種々の誘導体を合成し、硫黄原子の特性を生かした金属イオンの選択的認識機能、有害有機ハロゲン化物の包接機能、ガスクロマトグラフィー用不斉固定相としての不斉識別機能を発現させた。
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