配分額 *注記 |
15,100千円 (直接経費: 15,100千円)
1998年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1997年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
1996年度: 9,100千円 (直接経費: 9,100千円)
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研究概要 |
一般的な三次元地圧が作用する場合について,有限要素法を用いてコア内部の引張主応力解析を行った結果,コアディスキングの発生条件,ディスク形状と地圧の関係などについて以下の主な知見が得られた. 1) コアディスキングがコア内部で発生する引張応力によるコアの破断現象であると考えることにより,コアディスキングの発生条件式を提案した. 2) コア中央部の引張主応力方向の分析から,ディスク中央部には平坦なき裂面が形成されると予想された.これから,ディスク表面中央部の法線方向から,最小主応力の方向を評価する方法を提案した. 3) コア外周部の引張主応力方向の分析から,σ_1とσ_2の差が十分大きい場合に鞍型のコアディスキングが生じ.σ_1とσ_2の差が大きいほど顕著な鞍型を呈するようになることを示した. 4) 地圧の主軸の少なくとも一つがコア軸またはそれと垂直な軸のどれかと一致する場合について,ディスク形状の対称性,ディスク端面中央部の法線方向および凹部軸または凸部軸から地圧の三つの主軸を推定する方法を提案した. また,真三軸圧縮試験装置を用いて実験的研究を行い.コアが長い場合についてのディスキングが生じる地圧条件について次のような主な知見が得られた. 5) 本研究の理論解析で提案したディスキング条件式は,白河溶結凝灰岩の場合,破壊開始点付近の応力とほぼ一致した.一方,脆性度が小さい来待砂岩の場合はディスキング条件式よりもかなり小さな応力でコアディスキングが生じた.来待砂岩では,ボアホール底部の側面でブレイクアウトに類似した破壊形態が観察されたことから,来待砂岩のディスキングに圧縮破壊が関与していると考えられた. 6) 破断面の観察から.σ_x>σ_<y2>、σ_z=0の条件でも,コア側の破壊面は横から見ると下に凸で,予想された鞍型の破壊面は形成されなかった.
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