研究課題/領域番号 |
08407007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 香川医科大学 |
研究代表者 |
長尾 省吾 (1997-1998) 香川医科大学, 医学部, 教授 (60100947)
入野 昭三 (1996) 香川医科大学, 事務局, 学長 (50033056)
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研究分担者 |
徳田 雅明 香川医科大学, 医学部, 助教授 (10163974)
小林 良二 香川医科大学, 医学部, 教授 (00020917)
平島 光臣 香川医科大学, 医学部, 教授 (70109700)
阪本 晴彦 香川医科大学, 医学部, 教授 (60106549)
竹内 義喜 香川医科大学, 医学部, 教授 (20116619)
高原 二郎 香川医科大学, 医学部, 教授 (00033085)
板野 俊文 香川医科大学, 医学部, 教授 (60145042)
畠瀬 修 香川医科大学, 医学部, 教授 (50033220)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
34,400千円 (直接経費: 34,400千円)
1998年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1997年度: 5,900千円 (直接経費: 5,900千円)
1996年度: 23,100千円 (直接経費: 23,100千円)
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キーワード | カルシウム / Cdk5 / p35 / 脳神経細胞 / calbrain / キンドリング / 虚血性神経細胞死 / エカレクチン / カルモジュリン依存性酵素 / 成長ホルモン / 脳血管関門 / 老化促進モデルマウス / RU-51599 / リンホカイン / カルモジュリン依存性リン酸化酵素 / 長期記憶増強 / Calbrain / タウ / 網膜 |
研究概要 |
1. 神経細胞の恒常性とダリア細胞との相互作用の解析 (1) Ca^<2+>信号系を解析するための新しい分子薬理的toolを見出す目的で種々の薬物につき検討を行い、amlex anox,cromolynなどの抗アレルギー薬が、S-100,visin-like protein,14-3-3などと結合しこれらの作用阻害することを見出した。 (2) 脳の発達におけるシナプスの形成過程でCdk5は週令を通じてほとんど変化しないのに比してp35が活性と同期して増減を示すことを明らかにした。 (3) 海馬のスライスを用いたシナプスの長期記憶増強(LTP)において、CaM-kinaseI及びCaM-kinaseIVがLTPの形成に関与していることを示した。また新しく発見した分子量約8000のカルシウム結合蛋白質CalbrainはCaM-kinsaeIIを抑制することを見出した。 2. 神経細胞間のコミュニケーション(シナプス連絡)の解析 (1) ラットキンドリングてんかんモデルで、カルシニューリンが主体的な働きを行っていることを、その阻害剤であるFK506等の免疫抑制剤を用いることで明らかにした。FK506がてんかん波の発生を抑制する傾向があることが判明した。 (2) 痴呆の成因においても脳血管関門BBBの関与の可能性を、記憶学習障害を自然発症する老化促進モデルマウス(SAMP8)を用いて評価し、静注された高分子物質がSAMP8の海馬内側部及び嗅球に集積したことによりBBBの加齢による障害が疑われた。 3. 神経を栄養する血管系の解析 (1) 虚血後の低体温による虚血性神経細胞死抑制効果を低体温の条件、特に復温の条件について詳細に検討し、速い復温では低体温の神経保護効果が低下すること、階段状の復温が有効であることを示した。 (2) 虚血性神経細胞死を起こした海馬領域に、胎仔の海鳥神経細胞を移植すると、記憶・学習機能の回復がみられ、治療として神経細胞移植が有効であることを示した。 (3) 成長ホルモンのmRNA転写と蛋白質合成が、免疫抑制剤であるFK506,cyclospor in Aにより、促進されることを示し、そのメカニズムとしてカルシニューリンの抑制が関与していることを証明した。 4. 損傷神経細胞の修復・処理系の解析 (1) 遊走性のリンホカインに注目し、種々の遊走因子産生T細胞株を樹立しそれぞれ精製を進めた結果、新しいT細胞由来好酸球遊走因子エカレクチンのクローニングに成功した。 (2) 未分化神経細胞の移植後に損傷神経細胞の修復部位の環境により違った機能を持つ細胞に分化していくことが推察された。
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