研究課題/領域番号 |
08407024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
板井 悠二 筑波大学, 臨床医学系, 教授 (30010268)
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研究分担者 |
赤塚 孝雄 山形大学, 工学部, 教授 (80091875)
武田 徹 筑波大学, 臨床医学系, 講師 (10197311)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
39,000千円 (直接経費: 39,000千円)
1998年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1997年度: 14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
1996年度: 21,100千円 (直接経費: 21,100千円)
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キーワード | Phase-contrast x-ray / Large interferometer / Computed tomography / Silicon monochromator / diagnostic radiology / biological object / projection radiogram / Phase contrast x-ray / Large object imaging / CCD detector / Simonochromator / large object imaging / Si monochromator |
研究概要 |
従来X線の画像は、透過してきたX線強度の変化を捉え形成されてきたが、今までX線生体計測で用いられてこなかった干渉X線を利用した新しい画像形成技術が注目を浴びている。現在、新しいX線画像形成技術として、屈折X線や干渉X線を用いた種々の位相型X線画像が多くの放射光施設で研究されている。我々は本研究で、干渉計を用いた干渉X線利用技術が、従来の透過X線に比べ原子番号の低い元素(水素、炭素、酸素等)の違いを約1000倍高い感度で捉える事が可能であり、且つ、他の位相X線撮影技術より感度が非常に良いことに注目し、正常細胞やガン細胞等の構造の違いを本法で画像化した。その結果、ガン組織は、位相値が正常の組織より小さいものが圧倒的に多く、腫瘍内の壊死組織では、高い位相値を有する事が明らかとなった。 本研究では、数cm大の生体試料を短い波長のX線で撮影し干渉X線画像を得るために、大型X線干渉計を作製し、実際に大きな試料を観察できるか基礎的な検討を行った。精度30ミクロン以下で作製しなければならず非常に作製が困難と思われたが、一体型の大型干渉計が作製でき、30mmx15mmの視野の画像が得られる事が確認された。本干渉計を用い、大視野の画像が一度に撮影できるイメージングプレートを用いて位相画像を撮影した。病理標本の肝臓ガン画像およびラットの肝臓のプロジェクション画像を得る事ができた。 すなわち、本研究により干渉計を用いた位相画像でどのような生体構造が描出されるか明らかとなった。さらに、大きな生体試料撮影に不可欠な大型干渉計作製の可能性を検証することが可能であった。
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