研究課題/領域番号 |
08407035
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
太田 和夫 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (40090659)
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研究分担者 |
古賀 祥嗣 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30277123)
田辺 一成 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (80188359)
星野 智昭 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (40246541)
河合 達郎 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (40186044)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
18,300千円 (直接経費: 18,300千円)
1996年度: 18,300千円 (直接経費: 18,300千円)
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キーワード | 免疫寛容 / 腎移植 / カイメリズム |
研究概要 |
これまでに、サルを使用した34回の腎移植実験を行い下記の結論を得た. まず霊長類においても、低侵襲の前処置とドナー骨髄移植によりMHCミスマッチ間の腎移植において免疫寛容を誘導することは可能であることが証明された.この低侵襲性の前処置は、移植前5日と6日の低線量の全身照射1.5GyX2(150radX2)、移植前日における7Gy(700rad)の胸腺局所照射および移植前3日間のAnti-Thymocyte Globulin(50mg/kg/day)から構成され、腎移植と同時にドナーの骨髄を移植し、さらに術後1カ月のみcyclosporineを投与するというものである.このプトロコールにより現在までに6頭(全身照射1.5Gy 2回分割照射した6頭中6頭)においてmixed chimerismと免疫寛容を誘導することに成功し、最長生着日数は1000日を超えている. さらに平成8年度文部省科研費による研究では全身照射を2.3Gyx1まで減量したプロトコールを検討してきたが、全身照射を分割せず1回照射とした場合はchimerismが誘導される確率が非常に低くなることが判明した(全身照射2.3Gyでは1/7、2.4Gyでは0/4、2.5Gyでは0/1、3.0Gyでは1/3)、これらのうちchimerismが誘導できた個体については免疫寛容が誘導されたが、その他の動物はすべて移植後100日までに拒絶された.また胸腺照射7.0Gyを施行しなかった群(n=2)、移植前6日に施行した群(n=2)にはchimerismが誘導されたものの免疫寛容を誘導することはできなかった。1)chimerismの誘導は免疫寛容を得るための必要条件ではあるが、それだけでは十分でない。2)胸腺照射はこのプロトコールにおいて必須であり、かつ照射のタイミングも重要である.3)全身照射1.5X2の分割照射は単回照射よりもchimerismの誘導に有効であった.
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