研究課題/領域番号 |
08407053
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
泌尿器科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奥山 明彦 大阪大学, 医学部, 教授 (20093388)
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研究分担者 |
北村 雅也 (北村 雅哉) 大阪大学, 医学部, 助手 (70273688)
松宮 清美 大阪大学, 医学部, 講師 (90243237)
高原 史郎 大阪大学, 医学部, 講師 (70179547)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
16,100千円 (直接経費: 16,100千円)
1997年度: 7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1996年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | HGF / サイトカイン / 腎移植 / 前立腺癌 / 慢性拒絶反応 / ラットモデル / マトリゲル / 腎虚血 |
研究概要 |
HGFは近年多くの機能を持つサイトカインとして注目を浴びてきたが、我々は世界に先駆け下記臓器においてその機能解析を行い、平成8、9年度においてほぼ満足する結果が得られた。 1.腎機能への影響 我々はまず臨床的に拒絶反応においてHGFが上昇することを示し(Transpl Int)、またHGFが免疫抑制剤による腎障害を防ぐことをラットであきらかにした(Transpl Pro)。さらにその長期的効果を見るため、ラットを用いた移植モデルにHGFを4週間にわたり静注したところ、尿タンパク、長期生着率などで驚異的な改善が認められた。即ち、コントラール群では8ヶ月の長期観察で、約46%に拒絶反応による移植腎の機能廃絶が認められたのに対し、HGF投与群では100%の移植腎の生着が認められた。腎移植における慢性拒絶反応には現在全く治療薬がない状態で、今後の展開が大いに期待される(投稿中)。 2.前立腺癌細胞 3つの前立腺癌細胞株を用い、HGFが各々の細胞株の浸潤能に異なった影響を与えることを示した。即ち、HGFのレセプターであるc-METはホルモン非依存性の2つの細胞株にのみ発現が認められ、そのうちDU145においてのみHGFによる浸潤能の誘導が認められた(Int J Urol)。さらにDU145においては線維芽細胞の上清により同様の浸潤能が誘導され、それは抗HGF抗体にて中和された。前立腺癌は前立腺組織内に限局している間は低い転移能を示すが、被膜外に出ると骨などに移転しやすいといった特異な性質を持つことが知られている。本結果はその間質細胞と上皮細胞の間の相互作用を考えるうえで非常に興味深く、各種の間質細胞を用いて実験中である。 3.男性生殖器 免疫組織染色を試みたが発現レベルの問題か、詳細な解析はできなかった。
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