研究課題/領域番号 |
08407069
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
矯正・小児・社会系歯学
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研究機関 | 鶴見大学 |
研究代表者 |
大森 郁朗 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70064342)
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研究分担者 |
高見澤 豊 (高澤 豊) 鶴見大学, 歯学部, 助手 (10257347)
高橋 智秀 鶴見大学, 歯学部, 助手 (40247341)
伊平 弥生 鶴見大学, 歯学部, 助手 (40200018)
中島 由美子 鶴見大学, 歯学部, 助手 (30237284)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
18,600千円 (直接経費: 18,600千円)
1999年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1998年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
1997年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
1996年度: 9,300千円 (直接経費: 9,300千円)
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キーワード | 脱灰エナメル質 / 再石灰化 / アパタイト結晶生成 / HREM観察 / HEBP / EPMA観察 / フッ素徐放性コート材 / ヒト乳歯初期齲蝕罹患エナメル質 / 再石灰化現象 / EPMA所見 / HREM所見 / HREM / HEBP所見 |
研究概要 |
脱灰エナメル質の再石灰化過程において、エナメル質表面に新たに生成された再石灰化物質のアパタイト結晶を高分解能電顕(HREM)により観察したが、結晶性ウィスカーが脱灰エナメル質の表層に垂直は方向性をもって配列していることから、その再石灰化機構はエピタキシーよるものであり、脱灰エナメル質の結晶がその母体となっていると判断した。本研究はこの結晶性ウィスカーの生成過程に石灰化促進因子や石灰化阻害因子が、どのような影響を与えるかを明らかにすることを目的とした。すなわち、石灰化促進因子としてのフッ化物やブラッシングが、そして石灰化阻害因子としてのHEBPや唾液タンパク質がウィスカー生成にどのような影響を与えるかをHREMにより観察した。その他の観察手段としては電子線微小部分析装置(EPMA)を用いたが、従来から用いてきた化学分析法やSEMによる観察も併用した。 例えば、フッ素徐放性コート材(F・コート材)を乳臼歯の所期齲蝕罹患歯面に診療室で塗布して、その乳臼歯が交換期に達して脱落するのを待って観察資料とし、F・コート材を塗布した歯面の再石灰化状態や、フッ素の歯面への取り込み状態をEPMAで観察した結果、in vitroで見られたものに類似したエナメル質中のフッ素の分布状態を明らかにすることができた。また同じ資料について、HREMによる観察を行ったところ、当該部にアパタイト結晶の配列が見られたばかりでなく、結晶の融合によると考えられる積層欠陥が見出された。再石灰化生成物質の超微構造に関する研究成果は、日常の歯科臨床で多用されている接着修復技術の前提となっている、歯質の酸処理法に科学的基盤を与えていると考えている。
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