研究課題/領域番号 |
08407071
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
生物系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 圭三 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 教授 (30072937)
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研究分担者 |
青木 淳賢 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助手 (20250219)
新井 洋由 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教授 (40167987)
服部 光治 東京大学, 薬学部, 助手 (60272481)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1999
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研究課題ステータス |
完了 (1999年度)
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配分額 *注記 |
33,500千円 (直接経費: 33,500千円)
1999年度: 3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
1998年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
1997年度: 10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
1996年度: 11,500千円 (直接経費: 11,500千円)
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キーワード | PAF / PAFアセチルヒドロラーゼ / ホスファチジルセリン / PS-PLA1 / 血小板活性化因子 / PAF-AH / 酸化リン脂質 / リゾホスファチジルセリン / C.elegans / セリン特異的ホスホリパーゼ / ホスホリパーゼA2 / ホスホリパーゼA1 / PS / 分解酵素 / 酵素ストレス |
研究概要 |
今年度は、I型、II型PAFアセチルヒドラーゼ(PAF-AH(I),PAF-AH(II))、セリンリン脂質特異的ホスホリパーゼA1に関して研究を行い、次のような結果を得た。 (1)PAF-AH(I) I型PAFアセチルヒドロラーゼの活性サブユニット(α1、α2)のマウスゲノムを単離し、ターゲットベクターを作製した。ES細胞に遺伝子導入し、組み換えたいES細胞を得た。ジャームライントランスミッションに成功し、α1に関しては、ホモ(-/-)マウスを得た。α2に関しては現在、ホモ(-/-)マウスの誕生を待っている段階である。 (2)PAF-AH(II) 当初、II型PAFアセチルヒドロラーゼに関してもノックアウトマウスを作製する予定であったが、この遺伝子が、遺伝子ターゲットが比較的容易なモデル動物線虫(C.elegans)に存在することがわかった。そこで、C.elegansを用いて、II型アセチルヒドロラーゼ遺伝子の破壊を行い、この遺伝子が、上皮細胞の発生段階において極めて重要な役割を演じていることがわかった。 (3)PS-PLA1 ラットの各種臓器・血球系細胞のノーザンブロットを行うと、PS-PLA_1は血小板に極めて多く、臓器では主として肺、心臓に発現が見られた。しかし、ラットにリポ多糖(LPS)を静注し、24時間後に摘出した臓器のノーザンブロットを行うと、ほとんどの臓器においてPS-PLA_1mRNAの発現が対照に比べて上昇した。同時に採取した血漿中の酵素量も増加したことにより、臓器で産生されたPS-PLA_1の少なくとも一部は血液中に放出されていることがわかった。カゼイン誘導ラット腹腔滲出液に本酵素を検出した。その経時変化はsPLA_2と比較してやや遅発性であった。ザイモザンおよびカラゲニン胸膜炎モデルラットの滲出液を解析し、本酵素の分泌量が経時的に増加することを見出した。以上により、PS-PLA_1の発現はsPLA_2と同時に炎症刺激によって誘導されることが明らかとなった。
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