研究課題/領域番号 |
08408017
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
核融合学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
日野 友明 北海道大学, 工学部, 教授 (30109491)
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研究分担者 |
広畑 優子 北海道大学, 工学部, 助教授 (00189896)
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研究期間 (年度) |
1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
1996年度: 13,600千円 (直接経費: 13,600千円)
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キーワード | 核融合炉 / 低放射化材料 / 水素脆化 / 水素吸収 / 昇温脱離分析 / 低放射下材料 |
研究概要 |
核融合炉の構造材料は、核融合反応により生じる中性子により放射化される。従って、放射化されてもその寿命が短い低放射化材料であることが要求されている。低放射化材料の一つとして、Ti-6Al-4V合金の適用が検討されているが、水素吸収に伴う水素脆化が大きな問題となっている。しかし、水素吸収・脱離特性についての評価は行われていないので、本研究では使用条件下での水素吸収・脱離実験を行い、水素脆化の可能性を検討した。 水素の吸脱着特性の評価のため、昇温脱離装置を作製した。吸収圧力を0.03-100Pa、吸収温度を507-819K、吸収時間を1-48hrに変化させ水素を吸収させた。吸収量を昇温脱離分析により測定した。 Ti-6Al-4V合金を研磨処理した試料では吸収圧が炉の放電圧力の0.3Paでは水素吸収が認められず、高くなると(10Pa)740K以上で吸収が生じたが、その吸収量も脆化が起こる1000ppm以下であった。研磨試料を予め加熱脱ガス処理した試料においては、600K以下では数10ppmと少ないが、600K以上では水素吸収が急激に増加した。さらに温度を増加させると逆に吸収量は減少した。飽和吸収量は820Kでは吸収圧力の平方根に比例して増加した。実機条件下での水素圧力は高々数Paであり、この条件下では水素吸収量は250ppm以下となった。従って、水素が起こる吸収量に達しないことが分かった。 本研究により、低放射化合金の水素吸収についての新たな知見を得るとともに、この材料は核融合炉においても十分適用できるとの判断を得た。
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