研究課題/領域番号 |
08408024
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
麻生 悌二郎 (1997-1998) 筑波大, 応用生物化学系, 講師 (20291289)
伊倉 光彦 (1996) 筑波大学, 応用生物化学系, 教授 (00142688)
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研究分担者 |
田中 俊之 筑波大学, 応用生物化学系, 講師 (10217052)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
32,200千円 (直接経費: 32,200千円)
1998年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
1997年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1996年度: 22,600千円 (直接経費: 22,600千円)
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キーワード | カルシウム / カルモデュリン / リカバリン / 多次元NMR / 溶液構造 / NMR / 立体構造 |
研究概要 |
カルシウム結合蛋白質は、カルシウムの結合によりコンフォメーション変化を起こし、その機能を発現する。このコンフォメーション変化の解析は、細胞内でカルシウム信号がどのように伝達されるかを知るための重要な鍵である。本研究では、カルモデュリンとリカバリンを主なターゲットとしてNMR構造解析を行い、カルシウム信号の伝達機構を原子レペルで解明することを目的とする。 1.カルモデュリンの構造解析 カルモデュリンとその最も強力な阻害剤であるW-7の複合体構造を決定し、その阻害機構やカルモデュリンによる標的蛋白質の認識機構に関して知見を得た。また、標的蛋白質の一部であるM13ペプチドをC末端に結合したカルモデュリンハイブリッドのカルシウム存在下の構造解析を進めている。 2.リカバリンの構造解析 リカバリンは、N末端に共有結合している脂肪酸(主にミリストイル酸)を利用して、カルシウム依存的に細胞膜と相互作用する(カルシウム-ミリストイルスイッチ)。既にカルシウム非存在下の構造を決定し、ミリストイル基が蛋白質内部に格納されていることを報告していたが、今回その構造の精密化を行い、ミリストイルポケットの詳細な構造を決めた。また、カルシウムを結合したリカバリンの構造決定にも成功し、ミリストイル基がカルシウムの結合と運動して飛び出すことを明らかにした。これらの一連の構造解析により、カルシウム-ミリストイルスイッチを原子レベルで理解することが出来た。このスイッチ機構は、脳神経系に存在するリカバリンホロモログにも共通の構造的特徴であり、このうちニューロカルシンの構造解析を現在進めている。
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