研究課題/領域番号 |
08451011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
美学(含芸術諸学)
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研究機関 | 玉川大学 |
研究代表者 |
利光 功 玉川大学, 文学部・芸術学科, 教授 (00074310)
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研究分担者 |
椎原 伸博 玉川大学, 文学部・芸術学科, 専任講師 (20276679)
加藤 悦子 玉川大学, 文学部・芸術学科, 助教授 (60266244)
笹川 隆司 玉川大学, 文学部・芸術学科, 助教授 (10255987)
武井 邦彦 玉川大学, 文学部・芸術学科, 教授 (80255984)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
1997年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1996年度: 3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
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キーワード | 美術館 / 公衆 / 美的趣味 / ピエール・ブルデュー / ENQUETE |
研究概要 |
本研究は、課題にかかげたように、美術館を訪れる公衆の美的趣味について、その一般的な傾向を明らかにしょうとするものである。このような研究の先鞭をつけたのは、フランスの社会学者ピエール・ブルデューであるが、彼の場合、主な関心は美術館を訪れる公衆の社会階層を明らかにすることであり、実際に高学歴者が訪れていることを明らかにした。これに対して我々は、主として公衆の美的趣味を明らかにしょうとした。すなわち美術館で美術展を観終わった観客に対して、直接、どのような作品が印象に残ったか、ふだんどのような美術作品を観たいと思っているか、現代美術について関心があるかないか、などを中心に、14項目のアンケートを行ったのである。実際に東京都および近県の主要な公立美術館22館、国立美術館1館、私立美術館2館において、平成8年10月26日から平成9年12月7日まで延べ41回のアンケート調査を行い、総計5020人の観客から回答を得た。 ところで美的趣味の傾向についてであるが、個々の美術展の内容に応じて、印象に残った作品が特定の作家作品に集中する場合もあれば、さまざまな作品に散る場合もあり、これはまた美術展の内容に応じて訪れる観客の性別や年齢なども関係していて、一概にこうであると断言できない(報告書には個々の美術展について報告されている。)。ただ5020人の観客のうち、現代美術を面白い、関心があると答えた者が3037人で、つまらない、関心がない、よくわからないと答えた1958人(無回答25人)の約1.5倍いることは、公衆の美的趣味の傾向は一般に保守的であると言われているが、必ずしもそうとは限らないことを示している。
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