研究課題/領域番号 |
08451055
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
|
研究機関 | 淑徳大学 |
研究代表者 |
時井 聡 淑徳大学, 社会学部, 助教授 (60197861)
|
研究分担者 |
上田 健作 宮崎産業経営大学, 経営学部, 専任講師 (90248625)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
|
キーワード | 保健医療システム / NPO(非営利組織) / 専門職(Profession) / ネットワーキング / 市民参加 / 社会的合意形成 / 公共財配分の意思決定 / ボランティア |
研究概要 |
平成9年度の作業は、収集したデータの整理・解析・検討と報告書のとりまとめである。 米国における官庁統計・官報の2次資料並びに電子メール等により入手した財団及びNPOの活動に関する統計資料を使用したデータベース作成と同時に、財団及びNPOの活動に関する数量的基礎付けの作業を行った。作成したデータベースをもとに、SAS処理を通して単純・クロス集計/多変量解析技法等を使用し、活動の動態を数量的に分析、検討した。また、NPO活動・ファウンデーションの活動を、調査した事例に従い数量的に分析し、各々の特徴に従い分類し、各分類カテゴリーの背景的仮説理論構築の作業を通じNPOの米国保健医療システムにおける機能を解明した。ついでNPO活動の特徴点に関しての概括的整理及び内容的整理の補足資料収集(電子メール等使用による外部データベースを手がかりとする)をなし、収集した各種データの分析・検討を行うとともに理論的分析と統合し、活動の特徴点の明確化のため実証的裏付け作業を行った。得られた知見としては、アメリカ非営利セクターについて、年間収入規模や資産額という経済的側面において、少数だが経済的に大規模な組織と多数の小規模で零細な草の根的非営利組織に二分される非営利セクター二重構造が存在することが判明した。この二重性は、経済的分野の二重性に止まらず、非営利組織の機能的側面にも反映しており、特に組織内の専門職の果たす役割に多大な影響を与えていることがわかった。つまり既存システムを補完する大規模組織内の専門職は既存の分業化そして特化した役割を発揮するよう機能し、その一方草の根的組織においては全体をコーディネートすると同時に地域コミュニティのニーズの掘り起こし及び充足する主体とし機能していることが判明した。この調査及び研究の結果を「米国保健医療システムと非営利組織の機能分析(報告書)」としてまとめた。
|