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教員養成史の二重構造的特質に関する実証的研究-戦前日本における地方の実践例の解明-

研究課題

研究課題/領域番号 08451065
研究種目

基盤研究(B)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 教育学
研究機関大分大学

研究代表者

佐藤 尚子  大分大学, 教育学部, 教授 (10215824)

研究分担者 佐藤 淳介  大分県立芸術文化短期大学, 助教授 (60192449)
福留 美奈子  大分大学, 教育学部, 助教授 (80253764)
神崎 英紀  大分大学, 教育学部, 助教授 (90117094)
山岸 治男  大分大学, 教育学部, 教授 (40136768)
後藤 靖宏  大分大学, 教育学部, 教授 (10040742)
研究期間 (年度) 1996
研究課題ステータス 完了 (1996年度)
配分額 *注記
4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
1996年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
キーワード教員養成史 / 教師教育 / 師範学校 / 青年師範 / 附属小学校 / 教員検定 / 准教員養成所 / 裁縫科教員 / 付属小学校
研究概要

戦前日本における教員養成には、いわゆる師範学校方式と教員検定方式とがあり、師範学校における将来の幹部教員の養成と、検定による多数の一般教員の養成という二重構造を持っていた。教員の質を維持するのが師範学校であり、教員の量を確保するのが教員検定であった。このような二重構造的特質は、大分県における教員養成の歴史的な実態に強く現れている。大分県の小学校教員養成は、量的には師範学校以外の様々の機関によって長期にわたり担われてきたからである。本研究は、師範学校とその他の私立教育機関のそれぞれにおける、教員養成・教師教育の実態を解明したものである。
本研究の特色として、従来の教員養成史研究において看過されがちであった、師範学校以外の「傍系」と称される私立教育機関における教員養成に光を当てた点があげられる。私立教育機関出身の教員は、師範学校出身の教員よりも下位に位置づけられ、管理職に登用されるものもほとんどなかった。しかし、私立教育機関出身の教員の教育力が地域に与えた影響は、決して小さなものではなかった。そのことは、公的にはほとんど知られることのなかったこれらの私立教育機関に、県下各地はもとより全国から、さらには朝鮮や台湾から進学している生徒がいたことからもうかがわれる。また、第二次世界大戦下においては、戦地に召集されていった若い男子教員の不足を補うために、私立や臨時の教育機関において多くの女子教員が養成されていたことも明らかとなった。これら師範学校以外の私立教育機関で養成された教員は、単に教員の量を確保しただけではなく、教育の質の向上にも実質的に参画していたと考えられる。子どもと地域への影響力を持った彼らの存在は、師範学校出身の教員との間に競合的な緊張関係を生み出し、大分県における学校教育の充実を促進する力となったのである。

報告書

(2件)
  • 1996 実績報告書   研究成果報告書概要

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公開日: 1996-03-31   更新日: 2016-04-21  

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