研究課題/領域番号 |
08452006
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会法学
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研究機関 | 福島大学 |
研究代表者 |
高瀬 雅男 福島大学, 行政社会学部, 教授 (90109710)
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研究分担者 |
福島 雄一 福島大学, 行政社会学部, 助教授 (30261720)
塩谷 弘康 福島大学, 行政社会学部, 助教授 (50250965)
上田 真理 福島大学, 行政社会学部, 助教授 (20282254)
今野 順夫 福島大学, 行政社会学部, 教授 (60006591)
稲庭 恒一 福島大学, 行政社会学部, 教授 (10036585)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
1998年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1997年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 農業協同組合 / 農協 / 農協合併 / 広域合併 / 福島県 / 合併経営計画 / 農協協同組合 / 合併賛成 / 合併反対 / 合併集落座談会 / 合併総会 / 合併の組合せ / 合併阻害要因 / 合併規模 / 合併手続 / 合併のメリット / 合併のデメリット / 合併後の労働条件 |
研究概要 |
西暦2000年までに1000農協をめざすJA全国中央会の合併運動は、問題をはらみながら進行している。東北6県では山形県の達成率が高く、青森県が低い.福島県では16構想中13構想の合併が実現した(完全7、不完全6).福島県農協の対応は、(1)合併に参加(大部分)、(2)経営が悪く参加不能(浪江など)、(3)経営がよく不参加(大玉村玉井など)に大別される。今回調査したJAあぶくま石川(7農協の広域合併)は(1)に属し、県下初の完全合併である。合併経営計画によれば、経営基盤の確保と組織力の強化を目的とし、広域営農体制の確立、民主的運営、支店重点主義、拠点施設整備、関係町村との連携をめざしている。合併後、施設の整備等が行われたが、東西営農センターへの営農指導員の集中、支店職員の削減・人事異動により組合員の不満が強まり、1999年度に基幹支店の設置とそこへの営農指導員、職員の再配置が行われた。また職員が退職し、パート職員による後補充が行われ、職員数は減少している。合併経営計画のスケール・メリットを追求する側面が、広域合併の弊害を認識し、これを抑制する側面を凌駕したためといえよう。関係町村との間で石川地方農業振興協議会が設置され、地域農業政策が検討されているが、合併して不便になったという行政の声もある。 今日の合併は、当事者の自由意思による合併ではなく、JA全国中央会の運動と農水省の政策による合併である。全国中央会ー都道府県中央会ー単協の各段階に農水省ー都道府県ー関係市町村が参加し、一体的な合併推進体制が構築され、都道府県中央会が決めた合併構想に基づいて関係農協の合併協議が推進され、農協合併助成法(1961年)による助成が行われる。上からの合併であり、組合員の自発性が弱い。政策合併は、組合員規模を拡大し、組合と組合員との結合を希薄化させる。総代会権限の拡大、理事会・代表理事制、経営管理委員会制が導入されたが、「経営者支配」が懸念される。
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