研究課題/領域番号 |
08453008
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
経済史
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
〓見 誠良 (つる見 誠良 / 鶴見 誠良) 法政大学, 経済学部, 教授 (10061227)
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研究分担者 |
横内 正雄 法政大学, 経営学部, 教授 (20166870)
西村 閑也 法政大学, 名誉教授 (30061039)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
1998年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1997年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1996年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 金融史 / 産業金融 / 経済成長 / 中国金融 / 日本金融 / 外国銀行 / 銀行間市場 / 貿易金融 / 銀行組織 / 企業金融 / 日中金融比較 / 20世紀 / 近代的銀行 |
研究概要 |
本研究の目的は、19世紀末から20世紀にかけて、日本と中国の産業発展における金融の役割を明らかにするところにある。問題の所在は、後発の経済発展において銀行が大きな役割をはたすというガーシェンクロン仮説を検証する点にある。 日本については、網羅的に各地企業のバランスシートを集め、明治期日本の企業がどのように資金を調達したか、産業別に分析した。その結果、(1)明治中期日本の産業発展を支えた紡績、鉄道、電気など大企業の資金調達は、その大半を株式市場から調達し、銀行は補完的な役割を果たしたにすぎないこと、これに比べ(2)織物、金属、食品などの産業では銀行借り入れへの依存度が高まること、また(3)資本規模が小さいほど銀行借り入れの依存が高まること、など、ガーシェンクロン仮説とは異なる新しい結論を得た。 一方、中国については、(1)香港上海銀行、チャータード銀行など英系外国銀行が中国の国際貿易・金融の領域で中国の経済発展に貢献したこと、(2)中国伝来の銭荘は、外国銀行との間に貿易金融に関わる短期貸借関係があり、(3)それが中国の貿易金融の一時的な資金過不足を平準化するものであったという、新しい事実が見い出された。 また、日本の貿易金融の実態を外国銀行の検査報告から分析した。その結果、(1)伝統的な貿易金融の手段であった利付為替手形が20世紀に入って急速に減少し、ロンドン引受による新たな手段が登場してきたこと、(2)日本企業もアメリカ企業と同様にロンドン宛金融手形の振り出しによって、ロンドン金融市場を通じた短期資金の調達を行っていたこと、が新しい事実として見い出された。
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