研究課題/領域番号 |
08454061
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
永野 元彦 東京大学, 宇宙線研究所, 教授 (00013384)
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研究分担者 |
吉田 滋 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (00272518)
林田 直明 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (50114616)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1997年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1996年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | 宇宙線 / 最高エネルギー / 水チェレンコフ / 空気シャワー / ミューオン / 電磁成分 / オージェ成分 / AGASA / オージェ計画 / 巨大空気シャワー / 水チェレンコフ検出器 |
研究概要 |
最もエネルギーの高い宇宙線の起源を明らかにするため、3000km^2の広大な面積に検出器を配置する巨大空気シャワー観測装置を、南、北半球に各1カ所づつ建設する計画(オージェ計画、代表James Cronin)が国際協力で進められている。シミュレーションによれば、ミューオンと電磁成分の密度比や、時間の遅れ比などは、一次宇宙線の化学組成に依っており、オージェ計画では、ミューオンを電磁成分から分離して測定するため、面積10m^2のチェレンコフ検出器を使用することを予定している。幾つかの参加国で水チェレンコフ検出器を製作し、その特性測定がなされているが、実際の空気シャワーの中心から遠方での測定が出来るのは、現在世界中で明野観測所しかない。そのため、1996年度にまず水タンク(直径3.8m、深さ1.2m)を1台製作し、「広域空気シャワー観測装置(AGASA)」内に設置した。水タンクの上面に口径20cm光電子増倍管R5912を3本取りつけ、AGASAからのトリガーにより、それぞれの光電子増倍管からの信号波形を4現象ディジタルオッシロスコープで記録し、GPIB/LANリンク、AKENO LANを通じてディスクに収納記録する。これにより、1996年度は空気シャワー中心から遠方でのミューオン信号、電磁成分の信号の平均波形及びその平均からの変動を求めた。1997年6月に、1996年の観測結果をもとに改良を加えた2号水タンクを、1号タンクから1.8km離れた場所に設置した。これら2台の水チェレンコフ検出器を使用し、ミューオンと電磁成分のタンク中での発光量と空気シャワー面からのそれぞれの粒子の到着時間の違いから、ミューオンと電磁成分の分離を試みている。ミューオンと電磁成分の密度比や、時間の遅れ比などは、一次宇宙線の化学組成に依るので、本年度は空気シャワー中心から遠方でのミューオンと電磁成分の分離解析手法をモンテカルロシミュレーションの結果と比較しながら開発中である。
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