研究概要 |
(1)μ粒子検出器:今回の補助金とは特に関係していないので省略する. (2)鉛ガラスカロリメーター:今年度は,電子シンクロトロンからの電子ビームを用いて,鉛がラス検出からの波高と入射エネルギーとの関係についての絶対較正及び入射位置や角度の影響などに関する測定を行なった。またその結果と宇宙線に対する応答との相対較正を行ない,その結果に基づき全数(600本以上)の検出器の較正を宇宙線を用いて行なった。これにより,本番のニュートリノ振動実験のためのエネルギー較正に関する準備は基本的に終了した。較正を終えた鉛ガラスカロリメーターの一部はプロトタイプに用いられた。 (3)水・シンチレーティングファイバー検出器:イメージ増幅管とシート状にしたシンチレーティングファイバーを用いて小型のテスト検出器を製作し,基本特性の測定を行なった。また,シンチレーティングファイバーの経時変化についての詳細な研究が行われ,その後の保管方法等に生かされた。イメージ増幅管は,プロトタイプに用いられた。また,本番実験用のシンチレーティングファイバーのシートの大量生産を行なっている。一部は,プロトタイプ用に用いられた。 (4)プロトタイプ検出器のビームテスト:上記のそれぞれの部分の開発研究に基づき,本番実験で用いるニュートリノビームモニターの小規模なプロトタイプを製作し,高エネルギー加速器研究機構の陽子シンクロトロンからのビームを用いたテストが2月に行われた。 ビームテストのデーターの詳細な解析は現在進行中であるが,事前の各パート毎のテストによって,本実験に於ける仕様を満たすものを作成出来ることが確認された。
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