研究課題/領域番号 |
08454105
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性一般(含基礎論)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
常行 真司 東京大学, 物性研究所, 助教授 (90197749)
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研究分担者 |
草部 浩一 東京大学, 物性研究所, 助手 (10262164)
荻津 格 東京大学, 物性研究所, 助手 (20262165)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1997年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1996年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
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キーワード | 第一原理分子動力学法 / 高圧 / ダイヤモンド / BCN化合物 / C60ポリマー / フラレン / シリサイド / SnI_4 / ヘテロダイヤモンド / C_<60>ポリマー / SnI4 / グラファイト / 構造相転移 / 層状物質 |
研究概要 |
超高圧実権は物性の基礎研究や地球科学において役立ってきたばかりでなく、常圧では得られない準安定結晶の生成手段として応用上も重要である。しかしながらごく微量の試料しか扱えない超高圧での「その場観察」は一般には非常に困難であり、計算機シミュレーションなどによる理論的サポートが不可欠となっている。本研究は従来の第一原理分子動力学法に圧力一定の方法論を採り入れることにより、高圧下での結晶構造・電子状態変化を、実験と独立に予言する方法を確立することを目的とする。 われわれは圧力一定第一原理分子動力学法プログラムを開発し、並列計算機向けの最適化を行った。またこれを用いて次のような問題を取り扱った。 (1)グラファイト-六万晶ダイヤモンド転移およびグラファイト-立方晶ダイヤモンド転移の活性障壁の比較を行い、低温で六万晶ダイヤモンドができる原因について議論した。 (2)BCNヘテロダイヤモンドの物質設計、すなわち、結晶構造と物性の予言ならびに合成経路の提案を行った。とくにグラファイトと層状BNの超格子を出発物質にすることで、さまざまな物性を示すヘテロダイヤモンドが合成できる可能性を指摘した。 (3)アルカリをドープしたC60ポリマー結晶の構造最適化と大規模バンド計算を行い自発的ポリマー化の機構を調べた。またこの系の伝導帯が強い3次元性をもつことを示した。 (4)シリサイドCaSi_2の3つの多形構造が実現される圧力条件を調べ、同じく複数のネットワーク構造をもつ炭素の場合と比較を行った。 (5)分子性結晶SnI_4の高圧相として最近発見された原子状SnI_4の構造探査を行った。
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