研究課題/領域番号 |
08454132
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
気象・海洋・陸水学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
由佐 悠紀 京都大学, 理学研究科, 教授 (90025403)
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研究分担者 |
竹村 恵二 京都大学, 理学研究科, 助教授 (00201608)
田中 良和 京都大学, 理学研究科, 助教授 (00025420)
北岡 豪一 京都大学, 理学研究科, 助教授 (30093230)
大沢 信二 京都大学, 理学研究科, 助教授 (30243009)
福田 洋一 京都大学, 理学研究科, 助教授 (30133854)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1998年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1997年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1996年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 地下構造 / テクトニクス / 熱水系物質の起源 / 地熱流体の循環 / 熱水系の変遷 / 火山・地熱ガス / 自然電位 / 九州中部地域 / 盆状地下構造 / 地熱系の年齢 / 塩素収支 / 窒素の由来 / 赤色沈澱物 / 火山放出ガス量の測定 / 地溝の形成 / トリチウム濃度 / 火山噴出物量の測定法 / 深部熱水の由来 |
研究概要 |
1.九州中部地域の地下構造発達過程は、つぎのようである。 (1)約150万年以前に、南北伸張によって、中央構造線沿いに半地溝構造が形成され、 (2)150万年から70万年前には、2本の断層の右横ずれ運動によって基本的な盆状構造が形成され、 (3)それ以降は、中央構造線の活動範囲の減少により、現在の盆状構造へと変化した。 2.九州中部地域および小笠原硫黄島(伊豆―マリアナ弧)の火山ガス中に含まれる不活性ガスは、東北日本や南九州のものより窒素に乏しい。このことは、「マグマ性ガス中の窒素は、先第三紀基盤岩中の窒素化合物に由来する」ことを示唆する。 3.地球化学・水文学的な資料から推定される別府熱水系の年齢は約5万年であり、この間に放出された塩素の90%以上は深部からの供給による。 4.九重硫黄山における流体の循環・流動は、以下のように特徴づけられる。 (1)地熱流体の深部に至る循環は、マグマの熱によって駆動されており、天水起源の流体の平均滞留時間は、蒸気系で短く(約7年以内)、熱水系で長い(100年以上)。 (2)平穏時に放出される塩化水素量は3.7〜8.7ton/day、マグマ性水蒸気量は360〜1400ton/dayである。 (3)火山活動が活発化すると、地層を通して、噴出蒸気中に大気が吸引される。 5.伽藍岳(別府)および阿蘇中央火口丘で自然電位調査が実施され、火山体内における地熱流体の流動経路を示唆する電位異常が検出された。 6.別府地熱地域の高温湯池に堆積している赤色沈殿物の組成変化は、最近約100年間における地下熱水系の温度低下を示す。
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