研究課題/領域番号 |
08454154
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
岩石・鉱物・鉱床学
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
有馬 眞 横浜国立大学, 教育人間科学部, 教授 (10184293)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1997年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1996年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 海洋性島弧 / ト-ナル岩 / 高圧実験 / 部分融解 / 下部地殻 / 丹沢 / 伊豆-小笠原(ボニン)-マリアナ弧 / 花こう岩マグマ / 高温・高圧実験 / 伊豆-ボニン-マリアナ弧 |
研究概要 |
海洋性島弧における花崗岩質マグマの生成・分化プロセスは、地殻形成の初期過程と考えられ、大陸地殻の生成・発展を理解するうえで重要である。本研究では、海洋性島弧に卓越的に分布するソレアイト質玄武岩組成を出発物質にし、これら玄武岩物質の融解過程を明かにするために、地殻下部条件における高温高圧下の融解実験を行った。また、伊豆-マリアナ弧北端部に位置する丹沢深成岩類や伊豆新島流紋岩などについて地球化学的・記載岩石学的研究を行った。本研究から、大陸地殻の形成初期過程についての多くの重要な知見が得らた。伊豆-マリアナ弧の地殻深部に厚い花崗岩質中部地殻が存在することから、海洋性島弧形成過程では、玄武岩質マグマによるマントルから地殻への物質の直接移動のみならず、玄武岩地殻の再融解により生成した花崗岩質マグマによる物質の移動が重要な役割をなすと考えられる。伊豆-マリアナ弧では最近地球物理学的研究による地殻構造の研究がなされており、それら研究結果と本研究の岩石学的データから、伊豆-マリアナ弧の花崗岩質中部地殻を形成した花崗岩質マグマの生成・進化プロセスが明らかになった。 本研究結果と現在知られている地球物理学的研究成果を用いて、次のような大陸地殻生成のモデルを提出した。(1)海洋性島弧花崗岩質マグマが島弧深部の玄武岩質地殻の部分融解で生成したと考えられる事、(2)丹沢深成岩類は伊豆マリアナ弧の花崗岩質中部地殻に相当する地表に露出した海洋性島弧の断面と考えられ事。
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