研究課題/領域番号 |
08454167
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
地球化学
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
海老原 充 東京都立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (10152000)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1998年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1997年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | オーディナリコンドライト / 隕石母天体 / 希土類元素 / トリウム / ウラン / 親鉄元素 / 熱変成 / コンドライト質隕石 / 白金族元素 / 母天体 / 熱的履歴 / コンドライト隕石 / 非平衡コンドライト隕石 / 平衡コンドライト隕石 / ICP質量分析法 / 平衡普通コンドライト / 非平衡普通コンドライト |
研究概要 |
1.オーディナリコンドライト中の希土類元素、トリウム、ウランの分布 平衡オーディナリコンドライト中ではこれらの元素はカルシウムリン酸塩鉱物に濃集する。カルシウムリン酸塩は酸に可溶であることを考慮し、コンドライトを酸に可溶成分と不溶成分に分け、不溶部分の希土類元素、トリウム、ウラン含有量をICP質量分析計で正確に求めた.酸不溶部分は輝石、長石、ガラスからなり、非平衡コンドライトでは長石が少なく、ガラスが多い。酸系の元素組成で規格化した希土類元素存在度パターンも変化することがわかった。変性度と酸不溶性部分の含有量の変化は、トリウム、ウランでも認められた。この結果、酸不溶性成分中の希土類元素、トリウム、ウランの含有量はコンドライトの受けた熱変性の程度を記述する良いパラメターとなることがわかった。また、これら含有量はコンドライト中の貴ガス元素、特に重い貴ガス元素含有量と相関することがわかり、これらの貴ガスは母天体での熱変成に応じて脱ガスすることがわかった。 2.オーディナリコンドライト中の金属相の難揮発性親鉄元素存在度 オーディナリコンドライトは、主に珪酸塩、硫化物、鉄-ニッケル合金の3つの主要成分からなる。このうち、鉄-ニッケル合金は重量パーセントで数パーセントから十数パーセントに及ぶが、親鉄元素をほぼ定量的に含有する。しかし、正確に難揮発性親鉄元素を定量したところ、その存在度はオーディナリコンドライトの化学的グループごとに系統的に異なることがわかり、その差は各コンドライトグループの集積温度の違いとして説明できることが明らかとなった。
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