研究課題/領域番号 |
08454214
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
宗像 惠 近畿大学, 理工学部, 教授 (80090942)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
8,700千円 (直接経費: 8,700千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 6,400千円 (直接経費: 6,400千円)
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キーワード | 分子容器 / カリックスアレン / Ag-錯体 / 錯体超分子 / 二次元錯体 / 伝導性錯体ポリマー / 縮合多環化合物 / 三次元錯体 / C_5H_4S_5 / S・・・S接触 / 低次元錯体 |
研究概要 |
本研究ではカリックスアレンを金属イオンで結合させてカリックスアレン多量体、及び分子閉じ込め型容器を構築することを目的として行った。 (1)二核銀錯体超分子{[Ag(calix[6]arene)(CIO_4)](benzene)_2}_2の構築 calix[6]areneを用いてAg(I)二核体{[Ag(calix[6]arene)(CIO_4)](benzene)_2}_2の構築に初めて成功した。Agは向かい合った2分子のcalix[6]areneと2分子のCIO_4^-が配位した歪んだ四面体構造をとっている。二量体の二つのcalix[6]areneは上下逆向きにAgに配位している。benzeneは、これら二量体の間に存在し、calix[6]arene分子の中には入っていないことがわかった。また、隣接する二量体の向きは、互いに同一方向にある。 (2)分子閉じ込め分子容器を有する二次元銀錯体[Ag_2(calix[4]arene)(CIO_4)_2]_∞の構築 calix[6]areneよりcavityの小さいcalix[4]areneを用いて[Ag_2(calix[4]arene)(CIO_4)_2]_∞の合成に成功した。Agは2分子のcalix[4]areneと2分子のCIO_4^-が配位した歪んだ四面体構造をとっている。この錯体はAgはcalix[4]areneの全てのbenzene部位に配位しており、4個のAgをcalix[4]areneが架橋することにより二次元シート構造を形成している。これはcalixareneを二次元に繋いだ最初の例である。最も注目されることはcalix[4]areneのcavityの上でAgが配位しさらにこのAgにCIO_4^-が配位し、ちょうど蓋の役割を果していることである。したがってcalix[4]areneにゲスト分子を取り込んだ後、Ag錯体を形成すれば分子閉じ込め容器としての機能を発現することができる革新的な超分子である。
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