研究課題/領域番号 |
08454224
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
機能・物性・材料
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
城田 靖彦 大阪大学, 工学部, 教授 (90029091)
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研究分担者 |
中野 英之 大阪大学, 工学部, 助手 (00222167)
野間 直樹 大阪大学, 工学部, 助手 (70208388)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,300千円 (直接経費: 7,300千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 分子性ガラス / スターバースト分子 / ガラス転移温度 / X線結晶構造解析 / 電荷輸送 / フォトクロミズム / 陽電子消滅 / 電界発光素子 / ガラス形成能 / 陽電子消滅法 / starburst分子 / 置換基効果 / 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
研究概要 |
(1)分子性ガラスの創製および分子構造とガラス形成能との相関の解明:分子性ガラスの創製を目指して、新規な一連のスターバースト分子群およびその他のπ電子系分子群を設計・合成し、これがら容易にガラスを形成することを明らかにするとともに、分子構造とガラス形成能、ガラスの安定性、ガラス転移温度との相関を明らかにした。また、ガラス形成能を有する低分子系有機化合物のX線結晶構造解析を行い、分子構造とガラス形成能との相関について知見を得た。 (2)ガラス状態における電荷輸送の解明:いくつかの分子性ガラスについて、それらのホールドリフト移動度を明らかにするとともに、ホールドリフト移動度の電場強度依存性ならびに温度依存性を解析し、分子構造と電荷輸送特性との相関について知見を得た。また、分子性ガラスにおいて初めて負の電場強度依存性を観測し、これまでに提案されているdisorder modelの妥当性を示した。 (3)ガラスの微視的構造の解明:アゾベンゼン誘導体のフォトクロミック反応をプローブとする方法、および陽電子消滅法を用いて分子性ガラスの微視的構造の検討を行い、分子性ガラスの自由体積が高分子ガラスに比べて小さいことを示唆する結果を得た。 (4)分子性ガラスを用いた電界発光素子における電荷注入特性および発光特性の解明:スターバースト分子のガラスを正孔輸送層に用いた電界発光素子を作製し、この素子における電荷注入特性ならびに発光特性を明らかにした。また、正孔輸送層として単なる二種のスターバースト分子のガラスを積層した多層型電界発光素子を作製し、単層の正孔輸送層を用いた素子に比べて発光効率が向上することを明らかにした。さらに、正孔輸送層と電子輸送層との界面におけるエキシプレックス生成について検討を行い、エキシプレックス発光を用いることにより、素子の発光色を制御することができることを示した。
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