研究課題/領域番号 |
08454241
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
遺伝
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大矢 禎一 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (20183767)
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研究分担者 |
門田 裕志 東京大学, 大学院・理学系研究科, 日本学術振興会特別研
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1996年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
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キーワード | カルモデュリン / Rholp / 酵母 / 細胞壁 / GTPase / グルカン / 細胞周期 / 細胞壁合成 / 形態形成 |
研究概要 |
特にCa_<2+>受容タンパク質/カルモデュリンと低分子量GTPase/Rholpの2つの系で、以下に述べるように細胞内ネットワークで働く多機能タンパク質の機能の一つ一つを分離分別して解き明かすことに成功した。まずカルモデュリンの遺伝生化学的研究により、カルモデュリンで見られた「遺伝子内相補」が観察される理由がカルモデュリンの多機能性のためであるという仮説が正しいことを明らかにした。実際に細胞増殖に必須な4つのカルモデュリンの機能のうち、アクチンの細胞内分布の制御と、SPBの複製制御に関しては、それぞれMyo2p(V型ミオシン)とNuflp(SPBの構造タンパク質)というターゲットタンパク質との結合が必須であることを遺伝学的、生化学的解析から明らかにした。さらに、異なるターゲットタンパク質との結合には、異なるアミノ酸残基(Phe)が関与していることを遺伝子内で相補するカルモデュリン変異を使って証明し、多機能蛋白質で見られた遺伝子内相補という遺伝現象の分子レベルでの解釈を明確にした。一方のRholpGTPaseについては、Rholpの機能の1つ1つを分離分別することに成功し、その機能発現の機構を個別に解明した。まずRholpが出芽酵母の細胞壁の主要な構成成分である1,3-β-グルカンを合成する酵素の制御サブユニットとして働くことを示した。同時にRholpがPkclpと呼ばれるタンパク質リン酸化酵素の活性化を制御していることを発見した。さらに新規のRholp結合タンパク質(Bnilp)との結合を介してアクチン繊維の動態制御に関与していることを見い出した。
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