研究課題/領域番号 |
08454242
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
遺伝
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
東江 昭夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (90029249)
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研究分担者 |
菊池 淑子 東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (00138124)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,900千円 (直接経費: 7,900千円)
1997年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
1996年度: 5,100千円 (直接経費: 5,100千円)
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キーワード | プロテオリシス / プロテアソーム / Cdk / Pho85キナーゼ / 出芽酵母 / 細胞周期 / ユビキチン / SUN1 / SUN2 |
研究概要 |
出芽酵母のG1からS期への移行に際して、Clb/Cdc28キナーゼのインヒビターSic1が分解される。この分解はユビキチン-プロテアソーム系によるものであるが、Cln/Cdc28キナーゼによる Sic1のリン酸化がユビキチン化の開始に必要であることが分かっていた。本年度の我々の研究により、Sic1の速やかな分解にはもう一つのCDK、Pho85、が必要であること、さらにユビキチン化のシグナルになるリン酸化はCdc28とPho85の二種のCDKにより異なる部位に生じることが明らかになった。Pho85はCdc28と高い相同性を示すが、その機能は異なる。しかし、上述したようにPho85も細胞周期制御に係わっていることが分かったので、Pho85とCdc28の機能ドメイン、特に、リン酸化を受けるチロシンを含むGリッチ領域、PSTEARE領域、および、リン酸化を受けるトレオニンを含むT-ループにアミノ酸置換を導入した変異体を作製し、そのキナーゼ活性、サイクリンとの結合能、および、pho85変異の抑圧能について比較した。その結果、両キナーゼにおいて、PSTEARE領域はサイクリンとの結合に必要であった。T-ループはCdc28キナーゼの活性化に必須であるが、Pho85キナーゼの活性には必要ないこと、一方、G-リッチ領域のチロシンのリン酸化はCdc28キナーゼを不活性化するがPho85キナーゼの活性化には必要であることが分かった。このように、Pho85キナーゼは特異なCDKであるといえ、今後さらにPho85の構造/機能解析を進める必要がある。
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