研究課題/領域番号 |
08454264
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
植物形態・構造
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
守 隆夫 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (80011659)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
7,500千円 (直接経費: 7,500千円)
1997年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1996年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
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キーワード | 排卵数 / アトレシア / アポトーシス / GnRH / ラット / 哺乳類 / 卵巣 / 排卵 / 濾胞閉鎖 |
研究概要 |
哺乳類の雌は性成熟に達すると、各々の種に固有の周期で固有の数の卵を排卵する。本研究では多数存在する卵細胞の中から排卵に到達する卵が、どのような機構で選抜されているのかという問題について追求した。卵巣に於いては、実際に排卵する数よりもかなり多くの濾胞がホルモンの刺激を受けて発達を開始するが、その99%以上は排卵されることなくアトレシアにより消失する。このためアトレシア、すなわち濾胞閉鎖をもたらす機構を解明することで排卵される卵の選抜への理解が深まるものと考え、アトレシアの引き金である顆粒膜細胞のアポトーシスがどのような刺激によって誘導されるのかを明らかにしようと試みた。本研究ではラットを用い、卵巣内に発現するGnRHが濾胞の成熟と閉鎖の両機構に関与しているとの説を立証するため、ラットGnRH受容体mRNAをin situ ハイブリダイゼーション法により検出した。その結果、GnRH受容体mRNAは主として閉鎖を起こした濾胞の顆粒膜細胞と、正常なグラーフ濾胞や排卵直前の濾胞顆粒膜細胞に強く見られることが明らかになった。また、閉鎖を起こした後で退化しつつある濾胞の顆粒膜細胞や、閉鎖中の濾胞と成熟した濾胞の顆粒膜細胞、特に濾胞壁を形成する細胞に強い発現が見られることなどを確かめた。これらの事実から卵巣ないGnRHはこれまで推察されていたように、濾胞の閉鎖と排卵に関連して発現することが強く示唆された。しかし、HCGを投与してもGnRH受容体の発現様式に顕著な変化が見られないことから、その発現は生殖腺刺激ホルモンによる単純な制御だけではなく、より複雑な環境の支配下にあることが判明した。現在、さらに脳下垂体除去やGnRHの作用を阻害する薬剤などを使用して、GnRH受容体発現を変動させる条件を探している。
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