研究課題/領域番号 |
08454275
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
系統・分類
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上島 励 東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (20241771)
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研究分担者 |
深津 武馬 通産省工業技術院, 生命工学技術研究所, 研究員
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研究期間 (年度) |
1996 – 1998
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研究課題ステータス |
完了 (1998年度)
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配分額 *注記 |
7,600千円 (直接経費: 7,600千円)
1998年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1997年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1996年度: 4,800千円 (直接経費: 4,800千円)
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キーワード | ミトコンドリアDNA / ゲノム構造 / 軟体動物 / 腹足綱 / 後生動物 / 分子進化 / 系統 / ミトコンドリア DNA / 腕足動物 / 複足綱 |
研究概要 |
本研究では、軟体動物を主な研究対象として、ミトコンドリアDNA(mtDNA)の全塩基配列または部分的な塩基配列を決定し、ゲノム上の各遺伝子の配置を比較することにより系統解析を行った。これまで、後生動物のmtDNAのゲノム構造は保守性が高く、同じ動物門の中ではほとんど変化しないと考えられていたが、軟体動物や腕足動物では近縁な分類群の間でもゲノム上の遺伝子配置が大きく異なっており、ゲノム構造の進化速度が分類群によって著しく異なることが分かった。軟体動物の腹足綱については、主要な上位分類群を全て網羅してゲノム構造の変異を詳細に調べた。遺伝子配置について分岐分類学的な解析を行い、腹足綱の上目レベルの系統関係を構築した。得られた系統樹は形態学的データと非常によく一致し、ゲノム構造を指標とした解析が有効であることが裏付けられた。また、腹足類では後鰓類、マイマイ上科についても、同様な解析を行い、遺伝子配置を指標とした系統解析が高次分類群のみならず、科、属レベルの低次分類群の解析にも使えることが分かった。さらに、塩基配列データを用いた通常の分子系統解析では解析が困難な状況(塩基置換が飽和していたり、複数の分類群がほぼ同じ時期に分岐したような場合)においても、遺伝子配置を指標とした系統解析では系統関係を明らかにできる場合があり、そのような状況ではむしろ通常の分子系統解析よりも優れた方法であることが示された。
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