研究課題/領域番号 |
08455038
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
佐々木 孝友 大阪大学, 工学部, 教授 (50029237)
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研究分担者 |
森 勇介 大阪大学, 工学部, 助手 (90252618)
武居 文彦 大阪大学, 理学部, 教授 (60005981)
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研究期間 (年度) |
1996 – 1997
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研究課題ステータス |
完了 (1997年度)
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配分額 *注記 |
8,600千円 (直接経費: 8,600千円)
1997年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | CLBO / 非線形光学結晶 / 波長変換 / 紫外光発生 / 不純物ド-ピング / 機械的特性 / ボレート系結晶 / CsLiB_6O_<10> / 熱アニール / 水和物 / ビッカース硬度 / ボレート結晶 |
研究概要 |
本研究で得られた結果を以下に述べる。 CLBO結晶によるNd:YAGレーザーの5倍高調波発生特性では、基本波入力が2800mJにおいて4倍高調波出力600mJ、5倍高調波出力320mJが得られた。基本波からの5倍高調波への変換効率は10%以上で、これは同程度の入力エネルギーにおいてこれまでに他の波長変換用結晶で報告されている値よりもはるかに優れていた。 CLBO結晶へどのような元素がド-ピング可能であるかをアルカリ金属、アルカリ土類金属、III族のAl元素について測定した。ド-ピング効率が最も大きかったのはアルカリ金属で、ド-ピング効率はRb(〜90%)>K(〜30%)>Na(〜20%)の順で大きくなる。アルカリ金属はCsサイトに置換していると考えられるので、この差異はイオン半径の差によるものと考えられる。一方、アルカリ土類金属は一様にド-ピング効率が低く、CLBO結晶中には多くても数百ppmのオーダーでしか取り込まれない。これは2価のイオンになるアルカリ土類金属が1価イオンであるのCsサイト、あるいは3価であるBサイトの両方ともに置換しにくいことが原因と考えられる。次に、III族のAlはアルカリ土類金属よりも高効率(〜5%)でCLBO結晶中にド-ピングできる。これは、3価のAlが3価のBサイトに置換していると考えられる。すなわち、アルカリ金属とIII族のAlでは導入されるサイトが異なり、そして、この違いが機械的特性に影響するのである。 アルカリ金属をド-ピングしたCLBO結晶では、結晶がかえって脆くなり割れやすくなったが、Alド-ピングした場合はCLBO結晶は非常に割れにくくなっていることが見い出された。このAlド-ピングしたCLBO結晶の機械的特性を調べるためにヴィッカース硬度を測定したところ、Alド-ピングによりCLBO結晶のヴィッカース硬度が増加することが分かった。
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